2011 Fiscal Year Annual Research Report
介護予防ハイリスク者に対する包括的介護予防プログラムの開発と検証
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23390175
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
安村 誠司 福島県立医科大学, 医学部・公衆衛生学講座, 教授 (50220158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藺牟田 洋美 首都大学東京, 健康福祉学部, 准教授 (60250916)
平井 寛 岩手大学, 工学部, 准教授 (20387749)
藤田 幸司 秋田大学, 大学院・医学研究科, 助教 (40463806)
山崎 幸子 福島県立医科大学, 医学部・公衆衛生学講座, 助教 (10550840)
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Keywords | 介護予防 / 閉じこもり / 訪問型プログラム / 外出頻度 |
Research Abstract |
<目的> 秋田県にかほ市に在住の65歳以上84歳未満の方に対し、外出状況、社会関係、健康、および、にかほ市の介護予防サービス利用に関する調査を実施し、閉じこもり状況の把握や社会関係の実態、および、これらと健康状態の関連について明らかにし、今後の介護予防事業の基礎資料とする。 <研究方法> 1.対象者:秋田県にかほ市在住の65歳以上84歳未満の対象者のうち、要介護認定を受けていない6,062人を調査対象とした。2011年11月に質問紙を郵送し、約2週間後、市の健康推進委員により個別訪問による回収を行った。回収数は5,598人(回収率92.2%)であった。このうち、性別・年齢不明の7人、日常生活活動(ADL)の一部もしくは大部分で介助が必要と回答した204人および不明255人を除外し、さらに外出頻度不明を除いた5,063人を分析対象とした。 2.調査項目:性、年齢、世帯構成、居住年数、通院状況、既往歴、ADL障害の有無、外出頻度、外出する際の手段、生活体力指標、老研式活動能力指標、外出を支援する人の有無、外出の自己効力感、外出する機会増加の希望とその内容、ソーシャル・ネットワーク、ボランティア活動の有無、有用感、GDS(高齢者うつ評価尺度)、市の介護予防事業等への参加状況等であった。 <結果概要> 分析対象者は男性2,199人(43.4%)、女性2,864人(56.6%)、平均年齢73.3±5.3歳であった。外出頻度は、「ほぼ毎日」61.2%、「週に3~5回」22.8%、「週に1~2回」11.2%、「週に1回未満」3.7%、「ほとんど,または,全く外出しない」1.1%となっており、「閉じこもり」群は239人(4.7%)であった。閉じこもり高齢者は4.7%であり、先行研究では10%程度と想定されていることから、本研究対象者は閉じこもり出現率がやや低いといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初あ予定では調査対象者を1,500人程度と想定していたが、市の協力もあり、悉皆調査を実施するこが可能となった。そのため、分析対象者数は5,598人(回収率92.2%)を超えることができた。これにより、次度以降の介入に向けプログラムを考案するための十分な基礎資料を得ることができたといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の結果を踏まえ、次年度は自治体の協力の下、対象者選定から介入プログラム実施、効果の評価を行う。入内容は本年度の結果をもとに各分担研究者により作成する。東日本大震災の影響で当初予定していた福島県内の介入実施については、現段階も未定であるが、本年度調査を実施できた秋田県にかほ市を軸とし、いくつかの象地域を検討しており、概ね計画通りに進む予定である。
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