2013 Fiscal Year Annual Research Report
中心体成熟・維持メカニズムの機能不全が骨髄系腫瘍の発症・進展に果たす役割の解析
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23390253
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
稲葉 俊哉 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (60281292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 浩章 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (40245064)
松井 啓隆 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (60379849)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | MDS / エピゲノム制御 / 骨髄性白血病 / 7番染色体欠損 / 発がん制御遺伝子 / 遺伝子欠損マウス / エンドソーム代謝 |
Research Abstract |
本研究計画は、骨髄異形成症候群(MDS)の分裂異常の病態を分子生物学的に解明することである。分裂像や核形態の異常は、RAEBなど病期の進行したMDSでほぼ全例に認められ、染色体不安定性を惹起して疾患の進行に深く関与すると考えられているが、その原因はほとんど解明されていない。われわれは、予後不良のMDSで高頻度にみられる7番染色体長腕欠失(-7/7q-)の責任遺伝子のひとつとして、Mikiを同定した。Miki蛋白質は、分裂期の中心体に存在して、前中期の進行に重要な役割を果たすことを解明した。3年間の計画期間中に、正常細胞や造血細胞での分裂制御解析実験系の確立や、前中期中心体のチュブリン核形成の詳細な解析を行った。前半の計画は順調に進み、これまでの成果をまとめてMoleucular Cell誌に発表した。分裂期制御の研究は、その大半が染色体数が70本前後のHeLa細胞など、がん細胞を材料に分析されてきている。初代培養細胞やMDS細胞等の造血細胞で分裂期実験系を確立することは、mitotic indexが低いこと、遺伝子やsiRNAの導入効率が低いこと、細胞分裂回数に限度があって、観察のタイミングがとりにくいことなど種々の問題があり、容易ではない。このため、後半では研究の進捗にやや遅れが生じたが、次につながる成果として、MDSに見られる分裂異常の指標として、早期染色体脱凝集(premature chromosome decondensation, PCD)が有用であり、その出現メカニズムの推定に至った。今後、PCDの分子メカニズムの詳細を検討し、MDSにおける分裂異常の全容を明らかにしたい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)