2012 Fiscal Year Annual Research Report
DNAマイクロアレイによる早期関節リウマチ病態形成分子の探索とその機能解析
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23390259
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹内 勤 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50179610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 宏一 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00175928)
津坂 憲政 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (00245490)
長澤 逸人 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (20306343)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / DNAマイクロアレイ / mRNA / 発現異常 / 14-3-3zeta / FAM20A / 末梢血 / 機能解析 |
Research Abstract |
本研究では関節リウマチ(RA)の病態形成の主要分子を明らかにする事を目的として、RA患者末梢血よりRNAを採取し、DNAマイクロアレイによって網羅的遺伝子発現解析を行い、健常人、C型肝炎の疾患コントロールに対して、発現亢進あるいは発現低下している分子の探索を、研究実施計画に沿って研究を進めてきた。初年度に網羅的mRNA発現解析によって複数の候補分子を同定したことを報告している。本年度は様々なバイオマティクス解析を行うとともに、新たに見いだした候補分子のRA病態形成における役割につき検討を進めた。 まず、リン酸化タンパク質の調節因子である14-3-3zetaについては、最新の欧米の報告などより、そのファミリー分子が関節リウマチの治療標的候補として注目されるようになった。14-3-3zetaの血清および培養上清におけるタンパク発現定量のため、サンドイッチELISAおよびフローサイトメトリーの系を構築しファミリー分子も含めた解析を行った。早期炎症を調節するシグナル分子としての役割が期待される。 また発現解析データを基に疾患活動性との相関に着目し、DAS28-CRPおよびESR 双方の相関p値の平均で序列化したところ、最も相関した遺伝子としてFAM20A (Family with sequence similarity 20, member A) が抽出された。FAM20Aの2種類のプローブとも平均p値は極めて低値であり、発現量をqPCRにより再評価したところ統計学的に有意な相関を認めた。対してRA患者では有意な上昇が認められ、Infliximab投与前後の発現量の変化はDAS28とも有意な相関が認められた。現在、炎症病態における本分子の機能解明のためモノクローナル抗体を作成し、タンパク質の発現解析を進めている。 早期RAの病態形成の解明を目指し、解析をすすめていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在2分子の機能解析を中心に行っているが、ヒトモノクローナル抗体作成等のタンパクレベルでの実験系の準備、構築に当初計画以上に時間を要しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、機能解析を複数並行することにより、スピードアップして研究に取り組む予定である。
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Research Products
(4 results)