2011 Fiscal Year Annual Research Report
腸内細菌依存性制御細胞による自己免疫制御に関する研究
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23390261
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
三宅 幸子 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所・免疫研究部, 室長 (50266045)
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Keywords | MAIT細胞 / 自己免疫 / 腸内フローラ / サイトカイン / 制御性細胞 |
Research Abstract |
Mucosal-Associated Invariant T細胞(MAIT細胞)は、腸管に多く存在する自然リンパ球と考えられていたが、2009年のLantzらの報告により、ヒト末梢血においてもαβT細胞の数%をしめる細胞群であることがわかり、免疫応答に重要であることが示唆された。MAIT細胞のヒトの自己免疫病態における役割は不明であるため、ヒトMAIT細胞の検出抗体の作製により、膠原病をはじめとする自己免疫疾患におけるMAIT細胞の動態や機能を解明し、病因解明や新規治療法開発の基盤を確立することを目的とする。 MAIT細胞T細胞受容体に対するモノクローナル抗体の作製については、バキュロウィルス発現システムを用いBombix moriによるTCR(Vα7.2-Vβ13)蛋白合成し、Balb/cマウスへMAIT-TCR組み換え蛋白(Vα72-Vβ13のヘテロダイマー)を免疫し、ハイブリドーマ作成を試み、数クローンの候補を得たが、いずれもクローニングに成功しなかった。しかし共同研究者からヒトMAIT細胞を検出できる抗体を得たので、それを用いてヒトMAIT細胞についての検討を行った。MAIT細胞は、健常人では末梢血αβT細胞の数パーセントを占める細胞であり、主にCD8もしくはCD4,CD8doubl enegativeであった。 全身性エリテマトーデス末梢血では、MAIT細胞の頻度が著しく減少していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自己免疫疾患患者におけるMAIT細胞の動態について検討が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、MAIT細胞の機能についての検討が必要である。また、自己免疫疾患でMAIT細胞が減少する原因についてもさらに検討をすすめる。
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