2012 Fiscal Year Annual Research Report
腸内細菌依存性制御細胞による自己免疫制御に関する研究
Project/Area Number |
23390261
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Research Institution | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
Principal Investigator |
三宅 幸子 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所免疫研究部, 室長 (50266045)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 自己免疫 / MAIT細胞 / 腸内フローラ / サイトカイン / 制御性細胞 |
Research Abstract |
Mucosal-Associated Invariant T細胞(MAIT細胞)は、腸管に多く存在する自然リンパ球と考えられていたが、2009年のLantzらの報告により、ヒト末梢血においてもabT細胞の数%をしめる細胞群であることがわかり、免疫応答に重要であることが示唆された。MAIT細胞のヒトの自己免疫病態における役割は不明であるため、膠原病をはじめとする自己免疫疾患におけるMAIT細胞の動態や機能を解明し、病因解明や新規治療法開発の基盤を確立することを目的とする。また腸内フローラがiNKT細胞、MAIT細胞の重要な調節因子となると想定されていることから、腸内細菌とiNKT細胞、MAIT細胞の機能調節との関連についても研究をすすめている。 本年度は、MAIT細胞が全身性エリテマトーデス(SLE), 関節リウマチといった自己免疫疾患末梢血で減少していること、特にSLEでは著明に減少していることを明らかにした。また、SLEにおいては、増殖反応の低下、アポトーシスの増加がみられ、これらが減少の原因と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチなどの膠原病患者末梢血での動態についての解析が進んだ。 とくにSLEにおいては、末梢血で数が著明に減少しており、その原因としては慢性的に活性化され細胞死が亢進していること、増殖反応が低下していることが重要であることまでは明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
MAIT細胞のSLEにおける役割を明らかにするには動物モデルの導入が必要と考え、現在MR1遺伝子欠損マウスとループス発症モデルの交配を開始した。また、MAIT細胞のリガンドとしてビタミンB2合成過程の中間代謝産物が同定されたことから、これらの抗原への反応を検討する。また、膠原病における腸内細菌叢の変化についても検討を行う。
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[Journal Article] Synthesis and biological evaluation of truncated a-galactosylceramide derivatives focusing on cytokine induction profile.2012
Author(s)
Toba T, Murata K, Futamura J, Nakanishi K, Takahashi B, Takemoto N, Tomino M, Nakatsuka T, Imajo S, Goto M, Yamamura T, Miyake S, Annoura H
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Journal Title
Bloorg Med Cehm
Volume: 20
Pages: 2850-2859
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] CCR2+CCR5+ T cells producing matrix metalloproteinase-9 and osteopontin in the pathogenesis of multiple sclerosis.2012
Author(s)
Sato W, Tomita A, Ichikawa D, Lin Y, Kishida H, Miyake S, Ogawa M, Okamoto T, Murata M, Kuroiwa Y, Aranami T, Yamamura T
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Journal Title
J Immunol
Volume: 189
Pages: 5057-5065
DOI
Peer Reviewed
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