2011 Fiscal Year Annual Research Report
DNA損傷応答機構を中心とした発がん制御機構の解析と、その応用による治療法の開発
Project/Area Number |
23390271
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
水谷 修紀 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60126175)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 正稔 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (10406267)
|
Keywords | ATM / microRNA / 細胞分化 |
Research Abstract |
1、小児がんにおけるATMの役割解明 網羅的にATM依存的に発現調節をうけるmiRNAの解析を行った。その結果、発現に変動のある数多くのmiRNAを同定した。このうちのいくつかについて定量的PCR法を用いて発現量の再確認を行い、いくつかのmiRNAの発現量がATM欠損により大きく変動することが明らかになった。これらの機能解析を行いmiRNA-Aが細胞分化を阻害することが明らかとなった。またmiRNA-Bが細胞をトランスフォームし、腫瘍化能があることが明らかとなった。 2、増殖シグナル制御におけるATMの役割解明 細胞増殖においてATMが活性化されATMの機能的失活が腫瘍化にとって必要なことが明らかとなった。ATMハプロ欠損の遺伝的背景によりBCRABLトランスジェニックマウスが腫瘍化までの期間が短縮されることが明らかとなった。 3、細胞分化における転写制御とATMの新機能の解明 ATM欠損細胞マウスではT細胞受容体再構成が始まる段階で分化障害があることが明らかとなり、この時点でのT細胞受容体再構成の失敗が染色体転座を引き起こすことが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ATMによって制御を受ける経路、分子を複数同定することができた。今後各々について、さらなる詳細な検討を加える。
|
Strategy for Future Research Activity |
今回同定されたmicroRNAがどのような機序により細胞の癌化にかかわるか、また染色体転座がどのように腫瘍化に関わるか検討する。
|
-
-
[Journal Article] Onset of quiescence following p53 mediated down-regulation of H2AX in normal cells2011
Author(s)
Atsumi Y, Fujimori H, Fukuda H, Inase A, Shinohe K, Yoshioka Y, Shikanai M, Ichijima Y, Unno J, Mizutani S, Tsuchiya N, Hippo Y, Nakagama H, Masutani M, Teraoka H, Yoshioka K
-
Journal Title
PLoS One
Volume: vol.6
Pages: e23432
Peer Reviewed