2012 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病におけるアミロイド蛋白生成γセクレターゼ活性の生体画像法の開発
Project/Area Number |
23390287
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
尾内 康臣 浜松医科大学, 学内共同利用施設等, 教授 (40436978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間賀田 泰寛 浜松医科大学, 学内共同利用施設等, 教授 (20209399)
小川 美香子 浜松医科大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (20344351)
植木 孝俊 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (60317328)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | アルツハイマー病 / γセクレターゼ |
Research Abstract |
本年度では、前年度に創製したγセクレターゼ酵素活性を定量解析するためのNMR機能プローブを培養生細胞に適用し、In-cell NMR技術によるγセクレターゼ酵素活性の生細胞での画像化を行った。ここでは、まず創製済プローブにHIV-Tatタンパク質の一部アミノ酸を置換した改変HIV-Tatタンパク質を付加し、マウス胎仔大脳皮質由来神経細胞培養系の培地中に添加した。そして、NMRを用い、培養生神経細胞にてγセクレターゼ酵素活性動態をリアルタイムに可視化し、その酵素活性を定量解析した。次に、Swedish変異APPを発現するAD病態モデルマウス(APP23マウス)胎仔脳皮質から神経細胞を初代培養し、改変HIV-Tatタンパク質付加プローブによるIn-cell NMRでγセクレターゼ酵素活性を画像化、定量評価した。また、ELISAによりAβ1-42の産生を同時的に計測した。その結果、Aβ1-42の産生に与るAD病態特異的なγセクレターゼ酵素活性の賦活を確認することができた。 本年度は、さらに、改変NMR機能プローブにて改変HIV-Tatタンパク質を、血液脳関門透過性がこれまでに報告されている狂犬病ウィルス糖タンパク質RVGに置換し(RVG-MRIプローブ)、そのγセクレターゼ酵素活性のin vivoイメージングへの適用を図った。ここでは、APP23マウスに脳定位装置を用いてRVG-MRIプローブを海馬に注入し、γセクレターゼ酵素活性を3T MRIで画像化し、プローブの機能評価を行った。その結果、APP23マウスでのAβ1-42の産生を反映し、MRIシグナルが増強することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
AD病態モデル神経培養細胞系にて、培地にNMR機能プローブを添加することで、γセクレターゼ酵素活性をNMRにより画像化することができるIn-cell NMR技術を確立したため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでにNMRを用い、培養生細胞にてγセクレターゼ酵素活性を定量評価することができたNMR機能プローブの修飾基をRVGに置換することで、MRIによりin vivoでAD病態脳におけるγセクレターゼ酵素活性動態を画像化することを目指す。そのために、RVG-MRIプローブの血液脳関門透過性の至適化を行いながら、APP23マウスにプローブを末梢投与し、その機能評価を進める。
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Research Products
(3 results)