2011 Fiscal Year Annual Research Report
GvHRによるドナーキメラ増強作用に基づく大動物小腸移植での革新的免疫寛容誘導法
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23390314
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山田 和彦 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 教授 (40241103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐原 寿史 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 特任准教授 (90452333)
屋 万栄 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (50550000)
清水 章 日本医科大学, 医学部, 准教授 (00256942)
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Keywords | 小腸移植 / ミニブタ / 組織適合性抗原 / GvHR / キメリズム |
Research Abstract |
(1)小腸移植実験:平成23年度は、Groupl(HvGRモデル)を開始した。移植後の小腸腸間膜リンパ節(m-LN)の制御性T細胞ならびキメリズムを解析した。 制御性T細胞:グラフトm-LN検体の解析では、拒絶反応を認めた症例は、Foxp3/CD25陽性およびFoxp3/CD4陽性細胞制御性T細胞(T-reg)が移植後一ヶ月以内に上昇したものの、拒絶反応を認めた移植後60日時の生検で明らかに減少した。これに対し、同時期に拒絶反応を呈しなかった症例は、これら陽性細胞が移植後60日においても移植後30日のレベルを維持した。このT-regの推移はレシピエントm-LNにおいても同様な傾向を認めたが、移植後60日での拒絶症例でのT-reg減少は、グラフトm-LNにおいて顕著であった。更に、これらmLNのギメリズムの解析では、レシピエントm-LNでのドナー細胞は、移植後7日生検では6%を超えるキメラを認めたが、拒絶症例では移植後30日時には2%以下となった。半面、拒絶を認めない症例では、移植30日時に5%以上を維持し、60日生検検体においても1.5%以上を呈した。 (2)ドナー小腸および腸間膜からのHSC Progenitor Cellsの分離:我々の実験結果では、ミニブタ小腸移植後にMyeloid系キメラも持続する。ミニブタ移植小腸グラフトでのHematopoietic Stem Cells(HSC)の存在を確認する目的で、小腸ならびに腸間膜リンパ節の組織学的・分子生物学・免疫学的な検討を行っている。本実験に必要なミニブタプタCFU,PCR法の確立に続き、小腸移植前のドナーミニブタの小腸HCS Progenitor cellsをCFUアッセイにより分離培養し、c-kit+precursorsの同定を行った。現在検体組織の免疫病理学検討ならびに培養コロニーのドナー特異的プライマーを用いたPCR検査を行っている。分離したHSC Progenitorは凍結保存し、c-kit+細胞バンクとしてH24年度以降の実験に用いる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大動物移植モデルであり、その遂行におよび人員を要するが、初年度として次年度へ続く実験遂行の上でおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、in vivo小腸移植においてGVHRモデルを中心として実験を進める。また、その成果の学会発表を行う。
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