2011 Fiscal Year Annual Research Report
メチル化DNAをバイオマーカーに用いた非侵襲的がん総合検診パラダイムの構築
Project/Area Number |
23390323
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
永坂 岳司 岡山大学, 大学病院, 助教 (30452569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 俊義 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00304303)
八木 孝仁 岡山大学, 岡山大学病院, 教授 (00304353)
貞森 裕 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (30362974)
松田 浩明 岡山大学, 岡山大学病院, 講師 (00467747)
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Keywords | メチレーション / スクリーニング / 大腸癌 / 膵癌 / 消化器癌 / 肺癌 / miRNA |
Research Abstract |
[現マーカーセットを用いた多医療施設による消化器がんスクリーニング試験の実地と解析]現在、症例を収集し、解析を施行中である。 [肺がん組織と喀痰検体を用いての非侵襲的肺がん検出用バイオマーカーの最適化] 喀痰からDNAメチル化異常を検出することによって肺がんを検出するためには、少なくとも、(1)喀痰からのDNAの抽出、(2)適切なバイオマーカーによる検出、の2点を解決する必要がある。(1)に関しては、我々が開発を行った便からDNAを簡易に抽出する方法及び便保存液を喀痰に応用することにより解決している。(2)に関しても、我々の開発した便中ヒトDNAメチル化検出法(Hi-SA法[NagasakaT et al.J Natl Cancer Inst 2009])を応用し、消化器がん検出用に4遺伝子8領域のDNAメチル化マーカーを新規開発し、これらマーカーセットをそのまま喀痰に応用することにより、良好な結果を得ている。現在までに、この4遺伝子8領域のDNAメチル化の肺がんおける詳細を検討した報告は存在しない。したがって、我々は、それらマーカー群を手術により切除された肺がん組織を用いて検討を終了し、論文作成中である。また、喀痰は定期的に収集されており、現在、その解析を施行、また、手術症例に対してはその病理結果および組織の収集を施行している。 [組織特異的メチル化領域の同定] Digital Differential Display(DDD)を用いて各組織における遺伝子発現の違いを検索し組織特異的に発現が減少している、かつ、CpG islandを持つ遺伝子群を同定し、各組織から得られたDNAを用いて解析を施行中である。現在、メチル化の替りに組織特異的発現を認めるmiRNAの同定も並行して行い、組織特異性をmiRNAの検出により行う試みも並行して行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
組織特異的なDNAメチル化領域の同定には苦慮しているが、その替りのマーカーであるmiRNAの組織特異的発現の同定に成功しており、おおむね順調と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
組織特異的なDNAメチル化領域の同定には苦慮しているが、その替りのマーカーであるmiRNAの組織特異的発現の同定に成功しており、今後は、miRNAを効率よく、喀痰、便から同定可能となる検出技術の開発を行うことで、対処可能と考えられる。
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Research Products
(12 results)