2012 Fiscal Year Annual Research Report
脳梗塞に対する自己骨髄間質細胞移植治療の研究-標準的な移植治療プロトコールの確立
Project/Area Number |
23390342
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
七戸 秀夫 北海道大学, 大学病院, 助教 (80374479)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 敏 富山大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10301904)
寳金 清博 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90229146)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 骨髄間質細胞 / 脳梗塞 / 中枢神経再生 / PET / MRI / スキャフォールド |
Research Abstract |
1) スキャフォールドをもちいた、BMSC移植法の開発 幹細胞を移植するルートに関して定位的直接移植のほかに経静脈、経動脈、髄腔内など、多くの候補が挙げられているが、組織工学的手法を応用するなど、より安全かつ効果的な方法論も模索する必要がある。本実験では、細胞だけをシート状に配列させたcell sheet作成技術(CellSeed Inc., Tokyo, Japan)をもちいて、BMSCによるcell sheetをラット脳梗塞モデルの梗塞巣表面に移植する方法を確立した。この結果については、国際学術誌に投稿中である。さらに、企業との共同研究で新規バイオマテリアルをスキャフォールドとして使用し、ラット脳梗塞モデルの梗塞巣表面に移植する方法を検討中である。 2) PETをもちいた細胞移植後の脳ブドウ糖代謝モニタリング 脳梗塞に対するBMSC移植効果の客観的評価として、現在まで臨床試験で取り上げられているのは機能予後であるが、もうひとつの指標として考えられるのはホスト脳の機能変化を画像的に評価する手法である。本研究では、臨床で日常使用されている18F-fluorodeoxy glucose (FDG)に着目し、PETをもちいて局所脳ブドウ糖代謝機能について検討した。方法として、ラット脳梗塞モデルへ脳梗塞発症1週間後にBMSCの定位的移植をし、移植4週間後に脳ブドウ糖代謝のモニタリングを目的に動物用PET/CTをもちいてFDG-PETを施行し、対照群と比較した。 この結果から、BMSC移植による脳梗塞周辺部での脳ブドウ糖代謝の改善が捉えられ、国際学術誌に報告した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
BMSCによるcell sheetをラット脳梗塞モデルの梗塞巣表面に移植する方法を確立し、この結果は、国際学術誌に投稿中である。PETをもちいた細胞移植後の脳ブドウ糖代謝モニタリングに関しては、BMSC移植による脳梗塞周辺部での脳ブドウ糖代謝の改善が捉えることができ、この結果を国際学術誌に報告した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、本研究で得られた動物実験における研究成果を、北海道大学病院で実施する予定(平成27年度~)の自己BMSC移植による脳梗塞再生治療の自主臨床研究プロトコール作成につなげていく。
|
Research Products
(10 results)