2011 Fiscal Year Annual Research Report
変形性関節症の新規治療法開発を目指したNotchシグナルの網羅的解析
Project/Area Number |
23390358
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
筑田 博隆 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (30345219)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 浩 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (40282660)
大橋 暁 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20466767)
唐司 寿一 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40597762)
|
Keywords | 関節軟骨 / 変形性関節症 / Notchシグナル |
Research Abstract |
Notchシグナル関連分子として、受容体Notch1,2,3,4,リガンドDelta-like1,3,4,Jagged1,2、切断酵素ADAM10,17、下流のHes,Heyファミリーの発現を正常関節軟骨、変性関節軟骨において免疫組織染色にて調べたところ、Notch1,2の発現が強く、関節軟骨の変性に従って核内に移行していることが判明した。リガンドではJagged1の発現が関節軟骨の変性に従って増強しており、下流ではHes1が唯一強く発現が検出された。ADAM10,17の発現はともに強く検出された。次にNotchシグナルの核内共役分子Rbpjを軟骨特異的かつ薬剤誘導性にノックアウトして変形性関節症モデルを作成したところ、軟骨変性が有意に抑制された。組織切片において免疫組織染色を行ったところ、MMP13などの軟骨変性を惹起する分子がRbpjのノックアウトによって発現低下していることが分かった。次に軟骨系細胞株ATDC5にレトロウイルスを用いてNotch1細胞内ドメインを強制発現させたところ、Hes1のほか、MMP13、VEGFなどの分子が強く誘導されることが明らかとなった。またこれらの軟骨変性分子の誘導は、siRNAによるHes1の発現抑制を行うことによってキャンセルされることも明らかとなった。 またNotchシグナルの阻害剤であるDAPTを培養関節軟骨に投与して変性負荷をかけたところ、変性は有意に抑制され、Hes1のほか、MMP13、VEGFなどの発現も有意に抑制された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
薬剤誘導性のコンディショナルノックアウトマウスを用いた解析で明らかな差が認められ、その前後で活性化している分子群を初年度に同定することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
コンディショナルトランスジェニックマウスを用いた解析や、さらなるNotchシグナルの標的分子の探索を継続していく。
|
Research Products
(24 results)
-
[Journal Article] C/EBPβ and RUNX2 cooperate to degrade cartilage with MMP-13 as the target and HIF-2α as the inducer in chondrocytes2012
Author(s)
Hirata M, Kugimiya F, Fukai A, Saito T, Yano F, Ikeda T, Mabuchi A, Sapkota BR, Akune T, Nishida N, Yoshimura N, Nakagawa T, Tokunaga K, Nakamura K, Chung UI, Kawaguchi H
-
Journal Title
Hum Mol Genet
Volume: 21
Pages: 1111-23
-
[Journal Article] Lack of a chondroprotective effect of cyclooxygenase 2 inhibition in a surgically induced model of osteoarthritis in mice2012
Author(s)
Fukai A, Kamekura S, Chikazu D, Nakagawa T, Hirata M, Saito T, Hosaka Y, Ikeda T, Nakamura K, Chung UI, Kawaguchi H
-
Journal Title
Arthritis Rheum
Volume: 64
Pages: 198-203
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-