2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23390364
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
名井 陽 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (10263261)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 伸之 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50324752)
竹中 聡 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (00588379)
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Keywords | 骨再生医療 / 間葉系幹細胞 / 化学療法 / 悪性骨腫瘍 / 骨芽細胞分化 / 無血清培地 |
Research Abstract |
大型骨欠損の再生医療に於いて一つの大きな課題はいかに効率的に必要な数、性質の細胞を得るか、ということである。間葉系幹細胞をはじめ、幹細胞と呼ばれる細胞は各組織に非常に低率にしか存在せず、臨床応用するにはこの幹細胞を効率的に必要とする細胞へ分化させる方法を明らかにすることが必須である。我々はiPS細胞を用い幹細胞を効率的に骨芽細胞へ誘導するに必要な因子を検討している。具体的には無血清培地(KO-DMEM)+1% ITS-A supplement+2% B-27supplementを基礎培地とし、これにRAおよび各種サイトカインを添加することで骨芽細胞系細胞への分化誘導行っている。添加するサイトカインは、ATRA(100nM),Wnt3A(25ng/ml),Activin-A(25~100ng/ml),bFGF(20ng/ml),Follistatin(100ng/ml),BMP-2(200~500ng/ml)で、各々の添加量、時期を変化させて分化誘導を行い、骨芽細胞前段階の中胚葉系細胞の効率的誘導条件の決定に至った。 悪性骨腫瘍患者で幹細胞を用いた骨再生医療を検討する際には化学療法が間葉系幹細胞の数と機能にいかに影響を及ぼすかを明らかにする必要がある。我々はまずラットモデルを用いて高用量の化学療法が骨髄間葉系幹細胞に及ぼす影響をコロニー形成能で検討した。急性期で大腿骨1本から採取した細胞群のコロニー形成能は化学療法群では非投与群の47.3%であったが、比重遠心分離法の単核球層の細胞群では単位細胞数あたりコロニー形成能は非投与群の120%であった。このことは化学療法急性期の骨髄においても間葉系幹細胞が十分に存在し化学療法による細胞障害を受けにくい可能性を示唆している。 各種幹細胞の安全性評価のために、従来のCFU-Fからとれる間葉系細胞集団の造腫瘍性をヌードマウスを用いた系で検討し、造腫瘍性が無いことを確認した。また、超免疫不全動物であるNOGマウスを用いた造腫瘍性試験を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まず初年度は、動物細胞を用いて、幹細胞のマーカー、機能、分化能の検討方法の最適化を中心に実施した。また、造腫瘍性試験の系を確立した。ヒトでの組織細胞による研究の実施の準備もほぼ完了した。一方、H24年度以降に予定していたラット各種幹細胞における化学療法の影響に関する実験を前倒しで行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、H24年度はこれまでの実験の継続に加えて、ヒト細胞の分化誘導における化学療法の影響の検討、F-PETを用いた動物での骨再生の評価を開始する。 現在のところ特に方針の変更の予定はない。
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Research Products
(7 results)