2013 Fiscal Year Annual Research Report
分泌型microRNAによる運動器疾患への治療戦略
Project/Area Number |
23390367
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
安達 伸生 広島大学, 大学病院, 准教授 (30294383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越智 光夫 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (70177244)
亀井 直輔 広島大学, 大学病院, 病院助教 (70444685)
中佐 智幸 広島大学, 大学病院, 病院助教 (60467769)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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Keywords | microRNA / non coding RNA / 尿 / 血清 / 運動器 |
Research Abstract |
目的 近年、約22塩基程度のnon-coding RNAであるmicroRNA(miRNA)が、様々な疾患に関与していることが明らかとなっている。また、RNAであるにもかかわらずmiRNAは体液中にも循環しており、細胞間、組織間の情報伝達等に重要な役割を担っているといわれている。分泌されたmiRNAはがん等の疾患における診断マーカーとして有用であることが報告されている。本研究では、この分泌型microRNAを血清・尿中から抽出し、その機能を解析し、さらに、筋損傷・骨折・関節疾患といった運動器疾患モデルに投与することで、低侵襲で新しい運動器疾患の治療戦略に発展させることを目指す。 方法 健常人、変形性関節症患者(OA)患者から、尿を採取し、miRNAマイクロアレイを行い、網羅的解析を行うことで、変形性関節症において特異的に変動するmiRNAの同定を試みた。さらに、OAの重症度で、尿中のmiRNAの発現が変動するか検討した。 結果 健常人と比較し、変形性関節症患者において56種類のmiRNAが2倍以上発現が高くなっていた。これらの中で、発現が特異的と思われるmiRNA-16, 24, 25, let-7bについて、健常者、OA初期、OA末期患者の尿中での発現をreal time PCRにて解析した。これらのmiRNAは、OAの初期では、尿中の発現は高く、OAが進行するにつれて発現が低下していた。 考察 変形性関節症患者、関節リウマチ患者において、体液中に存在するmiRNAについて、これまで報告されてきたものは少なく、本研究では、尿中のmiRNAが重症度などの診断マーカーになる可能性が示唆された。今回解析した4つのmiRNAは、細胞増殖、筋分化などに関与していることが報告されており、尿中から抽出したこれらを多く含むmiRNAを投与し、治療効果が得られる可能性もある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)