2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23390378
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 和浩 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80312891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 一人 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00302472)
関根 芳岳 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00516370)
松井 博 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 講師 (40450374)
小池 秀和 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90420091)
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Keywords | 前立腺癌 / 脂質代謝 / 副腎性アンドロゲン / スタチン |
Research Abstract |
前立腺癌における脂質の役割の解明のため、メバロン酸系路と前立腺癌についての検討をさらに進めた。スクアレン合成酵素をコードするFDFT1の遺伝子多型の検討では、年齢を考慮しない検討から年齢調整を行った解析を行い、有意な差をみとめ、FDFT1のプロモータに存在するrs2645429のAアレルとリスクの関係を確認した。またヒト前立腺組織における意義を検討するため、グリーソンスコア7および8-10さらに、ホルモン療法施行後の症例組織を使用しFDFT1の遺伝子発現量を確認した。悪性度が高くなるに従って、発現量の増加とホルモン療法後には低下した。悪性度と関連し、アンドロゲン依存性を持つことが示唆され,Prostate Cancer Prostatic Diseasesに受理された。さらに、アンドロゲンフリーで培養したLNCAP細胞LNCAP-LAの特徴を前立腺細胞内のホルモン産生酵素発現の点から検討した。細胞内にステロイドをとりこむCYP11A、steroid-sulfate(STS)は非常に急う発現していた。3 β hydroxysteroid dehydrogenaseはタイプ1Bと2Bを検討したが、後者の発現が認められた。また、5α還元酵素はタイプ2発現は少なく、タイプ1が高発現していた。正常の培地(ステロイド含有)ではこれらは低発現であったことと、アンドロゲン受容体の発現も亢進していたことから、ホルモンのない状態では脂質からステロイドを前立腺癌細胞内で産生する方向にシフトすることが確認され、前立腺癌と脂質の関係が進行という点から、脂質-ホルモンという軸を介して行われることが示唆された。さらにスタチンと前立腺癌の関係をLDL受容体および細胞内の脂質の含有量のてんから詳細に検討し、細胞増殖に脂質が必須であること、スタチンが癌細胞抑制をすることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は2013年度に施行する予定の細胞の研究を優先させたため、今年には遺伝子解析を中心に進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
サンプルがそろってきたため、遺伝子多型の実験を遂行する。
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