2013 Fiscal Year Annual Research Report
内因性免疫によるEBV感染制御機構と上咽頭癌発癌機構に関する研究
Project/Area Number |
23390396
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
吉崎 智一 金沢大学, 医学系, 教授 (70262582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 寿史 金沢大学, 医学系, 助教 (20547179)
遠藤 一平 金沢大学, 大学病院, 助教 (30547154)
脇坂 尚宏 金沢大学, 大学病院, 講師 (70377414)
近藤 悟 金沢大学, 大学病院, 助教 (70436822)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 上咽頭癌 / 内因性免疫 / EBV / APOBEC |
Research Abstract |
昨年までに口蓋扁桃および咽頭扁桃におけるEpstein-Barr ウイルス(EBV)感染細胞と感染様式、そして内因性免疫因子APOBECファミリーおよびAID発現について免疫組織学的およびフローサイトメトリ-により検討したところ、口蓋扁桃および咽頭扁桃において明らかな差がない事が判明した。 今年度は咽頭扁桃から口蓋扁桃へ中心を移し、ヒトパピローマウイルス感染とAPOBECファミリーの発現を3DPCR法で検討した。その結果、HPV陰性の口蓋扁桃癌と比較してHPV陽性の口蓋扁桃癌においてはAPOBEC3G、APOBEC3Hが高発現する事が確認された。そして、これらのAPOBEC高発現群に感染したHPVのE2領域におけるhypermutationをダイレクトシークエンス法で同定した。その結果、APOBEC3G高発現が観察された口蓋扁桃癌組織に感染しているHPVゲノムにはCからTへの変異が高頻度に導入されてることが判明した。本結果はAPOBEC3G発現が抗ウイルス作用を発揮しようとした形跡である事が示唆される。しかし、これらのAPOBECファミリーによる変異誘導は非特異的作用である事から、HPVゲノムを攻撃するの際に宿主の遺伝子に対しても変異を誘導する事が予想される。 また、本申請課題に対する研究中に、EBVがコードするRNAであるEBERsが腫瘍周辺の際に発現する事、そしてそれらの細胞では、細胞競合で負け組の細胞が発現するとされるSPARCを発現する現象が観察された。そこで、本申請における課題は上述のような成果が得られたたため、上咽頭癌の発癌機構におけるEBERs分泌機構ならびに細胞競合現象の関与へと発展する形で次のステップに勧める事となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)