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2011 Fiscal Year Annual Research Report

聴覚受容体遺伝子の機能解析および難聴モデルマウスの作製

Research Project

Project/Area Number 23390399
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Research Field Otorhinolaryngology
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

鵜川 眞也  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20326135)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 村上 信五  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80157750)
植田 高史  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (90244540)
佐久間 英輔  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90295585)
梶田 健二  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (80381820)
喜多村 健  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90010470)
KeywordsMET channel / ASIC1b / 有毛細胞 / ASIC4 / 内耳 / ノックアウトマウス / 機械刺激電流 / パッチクランプ
Research Abstract

新規聴覚受容体候補遺伝子を見つけるため、マウス蝸牛cDNAファージライブラリーのランダムシークエンスを開始した。これまでに約300個の遺伝子をサブクローニングし、それらの遺伝子配列を明らかにした。約300個の内、7個の遺伝子が新規遺伝子であった。
上記実験と並行して、in situ hybridization法を用いて、マウス蝸牛有毛細胞に発現するASICサブユニットの探索を行った。その結果、ASIC1bと40%程度の相同性を示すASIC4も有毛細胞に発現していることを見出した。現在、ASIC4に特異的な抗体を用いて有毛細胞におけるASIC4蛋白の発現部位を調べている。さらに、ASIC4ノックアウトマウスの作出を開始した。
ASIC1bノックアウトマウスの機能解析も継続中である。これまでのところ、ノックアウトマウス内・外有毛細胞における電位依存性basolateral電流は正常、機械刺激電流もほぼ正常である。水素イオンに対する応答であるが、生後2週齢までの有毛細胞においてASIC1bに起因すると思われる水素イオン応答性の内向き電流が認められた。面白いことに、生後3週を過ぎるとASIC1bが発現しているにもかかわらず、水素イオン応答は記録できなくなることもわかってきた。この知見は、成熟した有毛細胞においてはASIC1bは水素イオンではない別のリガンドによって開閉されていることを示唆しており、機械刺激によって開閉される可能性がある。また、マウス内・外有毛細胞において、ASICの特異的阻害剤であるナファモスタットに感受性を示すリーク電流が記録できた。有毛細胞のリーク電流は機械刺激受容チャネルの電流である可能性があり、その場合もASIC1bが機械刺激受容チャネルであるということになる。現在、ノックアウトマウスと野生型マウスのリーク電流値を比較しているところである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ASIC1bのサブユニット候補ASIC4が有毛細胞に発現していることを見出した。このことは今後の研究展開において非常に重要な発見である。なぜならASIC1bの電流はナトリウム電流なのであるが、ASIC1b/ASIC4の電流はカルシウム電流であり、METチャネルもカルシウム透過型であるからである。今後、聴覚受容におけるASIC4の関与をASIC4単独で証明し、さらにASIC1b/ASIC4ダブルノックアウトマウスの聴力検査も行う必要がある。

Strategy for Future Research Activity

ASIC1bノックアウトマウス有毛細胞の電気生理学的解析を完結させ、論文として報告する。さらに、ASIC4ノックアウトマウスを作出し、聴力検査を行う。ASIC1bとASIC4の両者が感覚毛において複合体を形成している可能性が高いので、これを生化学的手法を用いて証明する。さらに、ASIC1bノックアウトマウスとASIC4ノックアウトマウスを交配させ、ASICl1b/ASIC4ダブルノックアウトマウスを得る。その上で、聴力検査を施行する。どの程度難聴になるかは不明であるが、完全難聴になる可能性もあり、その場合はASIC1b/ASIC4複合体が聴覚受容体であると結論づけることができる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 内耳有毛細胞における酸感受性イオンチャネルASIC1bの発現と機能2011

    • Author(s)
      鵜川眞也
    • Journal Title

      Clinical Neuroscience

      Volume: 29 Pages: 1353-1356

    • DOI

      2012089104

URL: 

Published: 2013-06-26  

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