2013 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚創傷治癒過程におけるKeap1-Nrf2システムの役割と新規瘢痕予防薬の開発
Project/Area Number |
23390407
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
関堂 充 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40372255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳川 徹 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10312852)
蕨 栄治 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241827)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 酸化ストレス / 紫外線 / 炎症 |
Research Abstract |
近年、生体のストレス防御系については、Nrf2-Keap1システムが発見され注目されている。Nrf2-Keap1システムは外界からの新電子試薬をはじめとする種々のストレスに対して、Keap1制御による転写因子Nrf2の核移行と、核内でのNrf2の転写調節によって下流にある各種の防御系遺伝子を発現させて、外界からのストレスに対して生体が防御をおこなうという一連のシステムである。 本研究では、皮膚創傷治癒過程と本システムとの関係を明らかにするために、Nrf2の活性化に伴い発現が変動することが知られているPrxIに着目して解析を加えた。昨年度までに、それぞれの遺伝子欠損(KO)マウスより胎児由来線維芽細胞(MEF)を単離し、紫外線照射に対する応答を調べたところ、Prx-I-KO細胞は紫外線誘導性アポトーシスに対し易感受性であることを明らかにした。今年度はそのメカニズムについて解析を行った。その結果、PrxI細胞に紫外線照射後に生じる活性酸素種が著明に亢進しており、これが酸化ストレスを惹起し、アポトーシスを引き起こしていると推測された。これと同様に、紫外線照射後のアポトーシス誘導遺伝子、阻害遺伝子の発現もPrxI-KO細胞で顕著に上昇、あるいは低下していおり、NFkB経路の活性化と、炎症性サイトカインの産生亢進を認めた。さらに、紫外線照射後の野生型細胞では、速やかなNrf2の活性化と、それに依存したPrxIの発現誘導が認められた。これらのことから、PrxIは紫外線照射によりNrf2により誘導される抗酸化タンパク質であり、惹起される酸化ストレス、アポトーシス、過剰な炎症反応を防ぐ重要な役割をになっていることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)