2011 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼運動による唾液腺由来BDNFの抗うつ効果についての解明
Project/Area Number |
23390420
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
槻木 恵一 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (00298233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 一郎 鶴見大学, 歯学部, 教授 (60147634)
杉本 昌弘 京都大学, 大学院・医学研究科, 講師 (30458963)
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Keywords | BDNF / 咀嚼運動 / ATP受容体 / 唾液腺 / うつ病 |
Research Abstract |
咀嚼運動における唾液腺BDNF発現調節メカニズムについての分子細胞生物学的解明 1.ラット顎下腺における咀嚼運動時増加するATPレセプターサブタイプの決定とそのレセプターの刺激によってBDNFが増加することを明らかにする。 成果:1)ラット顎下腺におけるATP受容体のうち、どの亜型の発現が認められるか検討したところP2Y2およびP2X4レセプターが重要であることが明らかとなった。さらに、それらの唾液腺における局在はductalcellであり、BDNFの局在と一致した。 2)(1)で増加するATP受容体がBDNFの発現に影響を与えるか、唾液腺由来培養細胞株HSGを用いて、P2Y2およびP2X4レセプターに対するantagonist添加をしたところ、BDNF発現レベルが増加することが明らかとなった。 2.ATPレセプター刺激によるBDNFエクソンmRNAとプロモーター活性の決定 成果:ATP刺激による転写産物の種類を同定したところ、エクソンIV-IXが同定された。さらにぴ路モータ活性も高まった。さらにこのプロモーターの活性にはCREBが関与することが示唆された。 3.ATPレセプター刺激による細胞内シグナル伝達経路の決定 成果:ATPレセプター刺激後に生じる細胞内シグナル伝達経路に対するinhibitorを用いて、BDNFエクソンmRNAが減少するか確認した。特にPKCが重要な役割を果たすことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調であり、予想通りの結果となっているが、その結果の検証までの時間がなく、追試ができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、平成23年度出された結果の検証と同時に、平成24年度に当初計画されている研究計画を進める予定である。大きな障害等は現在のところない。
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Research Products
(6 results)