2013 Fiscal Year Annual Research Report
分子イメージングを用いた口腔癌微小環境の可視化とその放射線治療への応用
Project/Area Number |
23390427
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
三浦 雅彦 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10272600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 朗 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00142430)
林 良雄 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (10322562)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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Keywords | 分子イメージング / 放射線治療 / 腫瘍微小環境 |
Research Abstract |
1) 腫瘍微小環境下における細胞周期動態の解析:直径500μm程のHeLa-Fucci細胞からなるスフェロイドに放射線を照射し、表層のみならず表層から200μmまでの様子を、切片を切らずに、scaleとよばれる透明化試薬を併用して、共焦点蛍光顕微鏡での観察に成功した。その結果、表層から70μmの部分を境に、それまで差異を認めなかったにもかかわらず、照射16 時間後には、内部が赤、外部が緑色に明確に分離することがわかった。照射24時間を過ぎると、内部の赤色領域も緑色に遅れて変化することが判明した。このことは、内部の増殖を止めていた細胞が、照射後、おそらく再酸素化が起こって再増殖を始め、G2アレストに至ったことを反映していると考えられた。皮下移植腫瘍の切片の解析からも、壊死層に近い領域で、核染色のみを示す領域の外側に、照射24時間後に赤色層が出現し、その後、緑に変化していくことが観察され、先程の仮説を支持する結果であると考えられた。また、スフェロイドの比較的表層でも、G2アレストの遷延が認められることから、遷延する理由として、低酸素状態の寄与は小さいものと考えられた。さらに、スフェロイド形成時間とDNA二重鎖切断(DSB) 修復関連遺伝子の発現パターンを調べると、非相同末端結合に関与する遺伝子発現が次第に低下することがわかり、腫瘍微小環境が、こうした遺伝子発現に影響を与えた結果、DSB修復が抑制され、G2アレストの遷延が起きたものと推察された。 2) 新規微小管阻害剤併用による放射線増感効果:新規微小管阻害剤と放射線の併用に関する検討を行った所、薬→放射線では著しい増感効果を示したが、放射線→薬ではほとんど示さないことがわかった。薬によるFucciを用いた細胞動態の解析から、M期への蓄積が増感効果のメカニズムであると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)