2011 Fiscal Year Annual Research Report
セメント質誘導を応用した新規歯内療法の確立と臨床応用
Project/Area Number |
23390437
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
石井 信之 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (20163610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高垣 裕子 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (60050689)
渡辺 清子 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (70148021)
武藤 徳子 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (40510433)
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Keywords | セメント芽細胞 / MTA / 根管充填 / セメント質 |
Research Abstract |
根尖部のセメント質封鎖誘導は、生体親和性とセメント芽細胞遊走亢進およびセメント質分化誘導能を有する成長因子、基剤を利用し、根尖最狭窄部を意図的に封鎖後、セメント質被覆による根尖部封鎖を確立させる。根尖孔を迅速で確実にセメント質封鎖することにより、抜髄治療後の根尖性歯周炎の発症を防止し、感染根管治療を減少させることができる。しかしながら、根管内無菌性獲得の困難さや不完全根管充填によって、根尖性歯周炎が発症し感染根管治療に移行することが多い。そこで、本研究は生体親和性とセメント芽細胞分化誘導能を有する新しい根管充填材(剤)を開発し、根尖最狭窄部にセメント質による理想的根尖封鎖を意図的に誘導した歯内療法を確立し、臨床応用することを目的とした。平成23年度においては、セメント芽細胞の分化誘導材(剤)に対する多面的解析を行い、セメント質分化誘導能を有する根管充填材(剤)を決定することを目標に研究を進めた。セメント芽細胞の遊走試験、分化試験、細胞傷害性試験において、マウスセメント芽細胞(OCCM-30)を使用しセメント芽細胞遊走能の測定を行い、分化試験では、細胞増殖、アルカリフォスファターゼ活性、RT-PCRによる石灰化関連マーカー(bone sialoprotein(BSP),osteocalcin(OCN),osteopontin(OPN),Runt realeated transcription factor-2(Runx2),Collagen 1)のmRNA発現において、現在精査中である。さらに、セメント芽細胞分化誘導材(剤)の開発においては、申請者らの研究(J Endod.33:836-9,2007)に基づき、セメント芽細胞での応用を検証中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請者らは、過去においてMTAセメントを用いたセメント芽細胞(J Endod.32:210-3,2006)、象牙芽細胞(Int Endo J.38,203-10,2005)、および骨芽細胞(J Endod.33:836-9,2007)に対する研究において細胞培養経験を有しており、実験の再現性の確認や実験手技において習熟している。研究施設・設備およびの研究結果から直ちに実験の遂行が可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
セメント芽細胞の遊走試験、分化試験、細胞傷害性試験により、セメント芽細胞の多面的解析を確立させ、次段階におけるMTAセメント単独、MTAセメント+BMP-7のセメント芽細胞分化誘導能を比較すると同時にセメント芽細胞への接触形態(溶液、ゲル状および硬化体)についても同様に比較検討する。さらに新規根管充填材(剤)の根尖歯周組織に対する組織学的解析として、すでに確立されている再植実験系(Dent Mater J,30(2),176-182,2011.)を用いて根尖歯周組織における組織学的変化の解析を行う。
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