2011 Fiscal Year Annual Research Report
NF-κBデコイをバイオプロセシングした新しい核酸医薬型人工骨の創製
Project/Area Number |
23390443
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
久保 隆靖 広島大学, 病院, 講師 (60240876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤川 安正 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00127599)
日浅 恭 広島大学, 病院, 助教 (60304432)
土井 一矢 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (80444686)
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Keywords | NF-κBデコイ / 連通多孔性アパタイト / ESCA / 骨髄由来破骨前駆細胞 / TRAP / RANKL / 破骨細胞 |
Research Abstract |
本年度は以下の検討を行った。 ●NF-κBデコイのアパタイトへの吸着状況の解明と複合体と破骨細胞との相互作用の解明 (1)NF-κBデコイをアパタイトディスクにバイオプロセシング法を用いて吸着させ,下記の項目の測定を行った。 ・SEMによる材料表面の観察を行った結果,使用したアパタイトが有する連通多孔性構造が維持されていることを確認した。 ・NF-κBデコイ-アパタイト吸着のナノレベル界面をESCAにより構造解析した結果,アパタイト表面のNF-κBデコイの吸着を確認した。 (2)破骨細胞を用いた研究の基礎的検討として,骨髄由来破骨前駆細胞を用いてRANKL処理による破骨細胞分化の影響を検討した。 ・骨髄由来破骨前駆細胞にRANKLを処置し、破骨細胞分化のタイムコースを調べた。RANKL処置4日間でTRAP陽性多核細胞が形成されることを、TRAP染色により確認した。また、リン酸カルシウムをコーティングしたプレートに破骨前駆細胞を播種し、RANKL処置4-7日間でリン酸カルシウムが吸収されることを確認した。 以上の結果を元に次年度にはNF-κBデコイ・アパタイト複合体の骨再生促進メカニズムの解明を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞実験におけるコンタミネーションが発生し,その原因解明と他作に時間を要したため,破骨細胞および骨芽細胞を用いた検討に関しての進行が遅くなった。本年度クリーンペンチ等の実験環境を更新し,良好な結果が得られたため,次年度には問題なく実験遂行が可能と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は以下の検討を行う ●NF-κBデコイ・アパタイト複合体の骨再生促進メカニズムの解明 NF-κBデコイ・アパタイト複合体をラット頭頂部の骨欠損に応用することにより,骨再生の様相を検討する。 ●NF-κBデコイ・アパタイト複合体の顎骨骨再生促進効果の解明 大型動物(ハイブリッド犬)顎骨の骨欠損に対するNF-κBデコイ・アパタイト複合体の骨再生能を組織学的ならびに組織形態計測学的に明らかにする。
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