2012 Fiscal Year Annual Research Report
NFーκBデコイをバイオプロセシングした新しい核酸医薬型人工骨の創製
Project/Area Number |
23390443
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
久保 隆靖 広島大学, 大学病院, 講師 (60240876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤川 安正 広島大学, その他の研究科, 教授 (00127599)
日浅 恭 広島大学, 大学病院, 助教 (60304432)
土井 一矢 広島大学, その他の研究科, 助教 (80444686)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | NF-κBデコイ / 連通多孔性アパタイト / ESCA / 骨髄由来破骨前駆細動 / TRAP / RANKL / 破骨細胞 |
Research Abstract |
NF-κBデコイをバイオプロセシングして,多孔性アパタイトの各気孔がさらに連通している構造を持つ連通多孔性アパタイトに結合させることにより,骨芽細胞と破骨細胞の両者を標的とし,現在インプラント治療の主流となっている補綴主導型インプラント治療のためのGBRに用いる全く新しい核酸医薬型人工骨を創製することを目的とし,本年度は以下の研究を行った。 1.NF-κBデコイ・アパタイト複合体の骨再生促進メカニズムの解明:NF-κBデコイ・アパタイト複合体をラット頭頂部の骨欠損に応用することにより,骨再生の様相を検討した。その結果,破骨細胞の活性を抑制し,骨形成を促進させることが明らかとなった。 さらに,骨芽細胞と破骨細胞を標的としている実態を骨形成と骨吸収の各バイオマーカーの発現ならびにそれらの遺伝子発現から探索し,NF-κBデコイ・アパタイト複合体上でも,昨年度実施した細胞培養実験での結果と同様にRANKL処置4日後にTRAP陽性細胞が形成されることを確認した。 2.NF-κBデコイ・アパタイト複合体の顎骨骨再生促進効果の解明:ハイブリッド犬顎骨の骨欠損に対するNF-κBデコイ・アパタイト複合体の骨再生能を組織学的ならびに組織形態計測学的に明らかにすることを目的として,動物の顎骨に無歯顎部を準備し,試料を埋入し,実験期間終了後,屠殺を行い,現在組織標本の作製中である。 3.NF-κBデコイ・アパタイト複合体人工骨によるインプラントGBRの有効性の解明:ハイブリッド犬の顎骨に埋入したインプラントに人工的に形成した骨欠損に対する,インプラントGBRを検討するため,動物の無歯顎を準備した。本年度インプラント埋入と同時に試料を用いたGBRの検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度までに予定されていた細胞実験及び小動物を用いた動物実験を終了し,現在大型動物を用いた動物実験を遂行中であり,ほぼ予定通りの進行状況となっているものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度はまず,昨年度実験を行い,標本作製を行ったハイブリッド犬の顎骨におけるNF-κBデコイ・アパタイト複合体の顎骨骨再生促進効果の組織学的,組織形態計測学的検討を行った後,次のステップであるNF-κBデコイ。アパタイト複合体人工骨によるインプラントGBRの有効性の検討を行うため,昨年度準備した,ハイブリッド犬の顎骨無歯顎部におけるインプラントGBRの検討を実施し,その結果を踏まえて,研究の総括を行っていく予定である。
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