2012 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞を用いたバイオ歯移植による革新的う蝕治療法の基盤研究開発
Project/Area Number |
23390456
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
中島 美砂子 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 口腔疾患研究部, 室長 (20207773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 洋 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40064878)
庵原 耕一郎 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 口腔疾患研究部, 研究員 (60435865)
渡邉 淳 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 共同利用推進室, 室長 (90321843)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 細管象牙質形成 / 加圧刺激 / 歯髄幹細胞 / iPS細胞 / 間葉系幹細胞 / う蝕治療 |
Research Abstract |
本研究は、深いう蝕や一部性歯髄炎を対象として、歯欠損部に適合する形態の穴加工シリコーン膜上にiPS細胞を播種し、加圧刺激を加えることにより短時間にin vitroで象牙芽細胞に分化させ、作製したバイオ歯をイヌの歯髄露出面に移植して細管象牙質を再生する。また、加圧による象牙芽細胞への分化メカニズムを分子生物学的および蛋白化学的解析により解明することを目的とする。穴加工シリコーン膜上に歯髄幹細胞を播種した場合、加圧強さ19.6kPa、播種細胞数4.0×10⁵cells/cm²、加圧9時間で象牙芽細胞分化が最も効率よく誘導され、象牙芽細胞マーカー発現やシリコーン膜の細孔への突起伸長がみられた。本年度は、加圧による分化誘導メカニズムを検討するため、最適な加圧を行う前後および加圧の有無によるmRNA発現の違いを比較した。その結果、加圧刺激によりbone morphogenetic protein 7 (BMP7) 、wingless-type MMTV integration site family member 10A (Wnt10a) の発現上昇がみられた。また、mitogen-activated protein kinases (MAPKs)、extracellular signal-regulated kinase 1/2 (ERK1/2) および p38 のリン酸化レベルが加圧刺激により上昇した。さらに、骨髄および羊膜由来の間葉系幹細胞を同様に穴加工膜上で加圧すると歯髄幹細胞を加圧した場合と同様に象牙芽細胞に分化した。よって、象牙細管類似の三次元構造が象牙芽細胞への分化に重要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
理由)他組織間葉系幹細胞は歯髄幹細胞と同様の加圧条件で象牙芽細胞に分化誘導できたが、iPS細胞はシリコーン膜への付着性が悪く、加圧により剥がれる細胞が多かったため、iPS細胞を用いた研究はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、幹細胞を加圧して作製したバイオ歯をイヌの歯髄露出面に移植して細管象牙質を再生させる。歯髄および他組織幹細胞、iPS細胞を比較して、象牙芽細胞への分化誘導メカニズムを解明し、象牙芽細胞分化誘導に最も適した幹細胞とそのマーカーを検討する。
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Research Products
(2 results)