2013 Fiscal Year Annual Research Report
細胞リプログラミングを応用した人工口腔組織幹細胞の作成とその評価
Project/Area Number |
23390470
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福本 恵美子 東北大学, 大学病院, 助教 (10264251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 亜矢 東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (40295085)
阪井 丘芳 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (90379082)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 幹細胞 / 口腔組織 / 歯髄 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、組織細胞から人工的に組織幹細胞に誘導し、再生医療への応用を目指すものである。 これまで、GSK3b inhibitor IXが、歯髄細胞を歯髄幹細胞に誘導することを見いだし、GSK3b inhibitor IXにより幹細胞マーカーであるOct4やNanogの発現が誘導されることを明らかにした。次に、このGSK3b inhibitor IXにて誘導した乳歯由来ヒト人工歯髄幹細胞を、ハイドロキシアパタイトをキャリアーとして、マウス皮下に移植した。その結果、GSK3b inhibitor IXで処理していない歯髄細胞の移植では、ハイドロキシアパタイトの周囲に骨の形成を認めたが、GSK3b inhibitor IXにて誘導した乳歯由来ヒト人工歯髄幹細胞においては、ハイドロキシアパタイトが完全に吸収され、骨髄細胞を伴う大量の骨組織の形成が確認できた。さらに、この形成された骨髄組織から、ヒト由来の末梢血が形成されているかどうかを確認するためにおこなった、抗ヒトCD11b抗体を用いたマウス末梢血のFACS解析では、ヒト由来の血球細胞の存在が確認された。驚くべきことに、ヒト由来の血球系細胞は、移植に用いたマウスの組織を攻撃し、GVHD様の症状を呈することが明らかとなった。このことは、免疫反応を惹起できる機能的な血球細胞に分化したことを証明する新知見である。以上の結果は、我々の用いた人工組織幹細胞誘導法により、ヒトの骨髄を作製できた画期的な成果であり、白血病等の血液疾患の治療に応用可能な技術として期待される。本成果は、現在特許申請手続き準備中のため、関連研究成果の学会発表や論文発表は行なっていない。
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Research Progress Status |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)