2011 Fiscal Year Annual Research Report
看護実践知の集積から共有・共創する持続的看護ソーシャルeラーニングモデルの構築
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23390494
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
真嶋 由貴恵 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70285360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 泰子 大阪府立大学, 現代システム科学域, 准教授 (60353033)
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Keywords | 看護実践 / 知の集積 / ソーシャルネットワーク / eラーニング / 学習コミュニティ |
Research Abstract |
本研究では,看護実践知(看護技術・看護過程事例など)を集積・共有し,セレンディピティ(ひらめき)の創出と新たな「知」を創造することのできる“新しい”学習コミュニティシステムを開発し,医療に関わる多様なステークホルダ(看護師・医師・コメディカル・患者・家族)の参画の下で,その看護実践知が持続的に精錬・発展するフラットで開かれた学習コミュニティの成長モデル(看護ソーシャルeラーニングモデル)を構築することを目的とする. 本年度は,文献検討,インターネット上で起こるソーシャルラーニングの検討を行い,学習コミュニティシステムに必要な機能要件を抽出した.さらに,先行研究で研究・開発した学習システムの評価実験結果から得られた知見をもとに,看護実践知を学習できるコミュニティシステム(以下,学習コミュニティシステム)とするための機能モジュールを検討,開発した.モジュール開発においては,インターネットで学習できるようにWebベースとし,直感的に学習できるように看護技術映像を表示可能にすること,昨今の爆発的な普及を見せているスマートフォンでの学習を可能にすること,ソーシャルネットワークを活用して意見交換ができること,双方向の学習指導が可能なことなどを考慮した. 教材コンテンツ制作とコミュニティシステムの評価における研究協力施設の選定を行い,研究協力依頼と承諾を得た.一部の施設と共同で各施設において必要とする看護技術映像コンテンツの制作を行った.教材項目は胃ろう,腸ろうによる経管栄養の方法,輸血技術,ACLS(二次救命処置)などである.一部教材は3D映像として作成した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コンテンツ作成において,協力施設のスケジュールの都合により,看護技術映像の作成スケジュールに遅れがみられていたが,半年間の延長の結果,無事に学習コミュニティシステムへの搭載および実証実験を終了できた.
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Strategy for Future Research Activity |
看護実践知(看護技術・看護過程事例など)を集積・共有し,セレンディピティ(ひらめき)の創出と新たな「知」を創造することのできる“新しい”学習コミュニティシステムを開発するために,教材コンテンツの選定と学習支援システムの機能要件,学習効果を評価する指標の3つの柱を検討している.現在,インターネットをはじめとするICTの進展スピードは速く,ソーシャルネットワークも進化し続けている.このような状況の中では,大きな学習支援システムを開発して評価を行うより,必要な機能をもつモジュールとしてのコンパクトな開発と限定した学習機能評価を行う方が効率的である.最新のICTの動向に留意した情報収集を行い,既存ソフトの活用を視野に入れたシステム構成も検討する.
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