2012 Fiscal Year Annual Research Report
リウマチ看護師の専門性の可視化・構造化と戦略的早期看護介入の確立
Project/Area Number |
23390504
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
神崎 初美 兵庫県立大学, 付置研究所, 教授 (80295774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 キヨ子 帝京科学大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20115207)
三浦 靖史 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (60346244)
金 外淑 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (90331371)
神原 咲子 高知県立大学, 看護学部, 准教授 (90438268)
松本 美富士 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40080155)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | リウマチ看護 / 症状管理プログラム / 痛み / 専門看護師 |
Research Abstract |
リウマチ(RA)看護師の専門性の可視化・構造化、提供するRA看護の質の安定化と戦略的で効果的な早期看護介入を実践するために、看護師に求められる優先度の高い専門性を抽出した。 方法:学会や研究会で集めた全国の看護師を集め「RA看護師ネットワーク」を形成しそのNsを集め了承の得られた22人に「最も優先度が高いと思われるRA看護師の専門性」について、グループ討議をし抽出された項目でデルファイ法による調査を、E-mail、Web、郵送調査のうち協力者の希望する方法で3回繰り返した。 結果:31項目が抽出されデルファイ法にて優先度を決定した。回収率は1回目48%2回目62%3回目62%、3回目の上位5項目は、1.看護師に求められる最低限のフィジカルアセスメント、治療に特有の検査データ 2.RAの生活機能障害の程度の把握と患者固有の生活背景を聞く能力 3.治療の流れや目処を把握したうえで、起こりうる状況の予測と予防をする能力 4.薬剤説明、薬剤性の副作用への対処法指導 5.医師へ伝達が必要な内容の判断と対応。討議とアンケート結果から、RA看護の構造化を行った。討議を重ね、RA看護の専門性に関する優先度だけでなく、その下位に位置づけられる看護師の基本的姿勢に関する項目の重要性についても加味した。その結果、リウマチ看護に必要な能力として、Basementの力には、「接する心構え」「訴えを聴く(耳を傾ける)力」「痛みを理解する力」があり、その上に積み重なるAdvanceな力として「周りを見る力」「引き出す力」「方向性を見極める力」「リウマチケアに特化した知識」を抽出した。 考察:プログラムは外来でRA患者への看護介入に活用し、患者のセルフケア能力・リスク特性や行動様式のアセスメント、外来ケアの質の管理を目指す。 次年度は更にケアの効果を評価できる指標を作成し、介入評価を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究結果から、リウマチ(RA)看護師の専門性の可視化・構造化ができた。看護師に求められる優先度の高い専門性を抽出し、看護師に必要な能力を明確にした上で、プログラム作成を継続している。最終年度には、このプログラムを病院外来看護師に活用していただき、提供するRA看護の質の安定化と戦略的で効果的な早期看護介入の実践を目指す。その際、ケアの効果を評価できる指標を作成し、介入評価を行う。医学・看護・心理学領域の分担研究者がいるため、広い視野で研究分析できプログラムを開発している。研究組織構造も順調に組み立てることができている。CNSやNsも協力者として参画している。本研究チームへの協力関係を主軸とした「RA看護師ネットワーク」メンバーも順調に増え全国各地のRANs50人が参画している。メンバー各々が看護の質を向上させることで、所属のNsへの影響力も期待している。
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Strategy for Future Research Activity |
外来という煩雑で忙殺されるなかで患者に対応しながら短時間で学べて実践できる使えるプログラムを開発している。プログラムは外来でRA患者への看護介入に活用し、患者のセルフケア能力・リスク特性や行動様式のアセスメント、外来ケアの質の管理を目指す。 次年度はプログラムを用いた効果を評価できる指標を作成し、介入評価(Ns側と患者側)を行う予定である。
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