2013 Fiscal Year Annual Research Report
リベリアとシエラレオネにおける産科瘻孔(フィスチュラ)の疫学状況と社会問題の研究
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23401017
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
落合 雄彦 龍谷大学, 法学部, 教授 (30296305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 知子 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (10351850)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | フィスチュラ / 産科瘻孔 / リベリア / シエラレオネ / ジェンダー / リプロダクション |
Research Abstract |
本研究の目的は、母子保健状況が著しく劣悪な西アフリカのリベリアとシエラレオネにおける産科瘻孔(フィスチュラ)という「疾患」に注目し、その疫学的動向とそれに起因する「問題」を、地域研究、ソーシャルワーク、ジェンダーといった多角的な視点から調査研究することにある。 2013年度については、前年度に引き続き、国内での文献研究に加えて、リベリアとシエラレオネを訪問して政府機関、援助機関、大学、医療機関等の関係者に聞取調査を実施した。具体的には、リベリアでは、同国フィスチュラ・リハビリテーションセンターのマトロンであるファトゥ・ビンセント氏などに面会し、同国のフィスチュラ・サバイバーの直面する問題や治療・ケア体制の課題に関する情報収集を行った。また、シエラレオネでは、内陸部のルンサールなどを訪問し、フィスチュラ状況についての情報を収集した。 なお、リベリアにおいては、同国第2の都市バンガにあるフィスチュラ・リハビリテーションセンターを訪問し、13名のフィスチュラ・サバイバーに面会するとともに、長時間にわたる聞取調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2012年度に引き続き、リベリアにおいてフィスチュラ・サバイバーに対する本格的な聞取調査を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後とも現地調査では、援助機関、医療機関、大学、政府機関などの関係者に対する聞取調査を実施する。また、フィスチュラ・サバイバーに対する聞取調査も継続して行う。 しかしながら、フィスチュラ・サバイバーは、その多くがまったく学校教育を受けていないか、学校に通った経験がある場合でもそのほとんどが小中学校卒業程度であり、英語の運用能力が必ずしも十分ではない。したがって、面会するフィスチュラ・サバイバーのすべてに聞取調査を実施することができるわけではない。また、当然のことながら、フィスチュラ・サバイバーのなかには、自らの辛かった流産とその後のフィスチュラの経験を振り返ったり、他人に話したりすることを嫌がる者も少なくない。そうした状況を十分に踏まえ、特に人権に十分に配慮しつつ今後のフィスチュラ・サバイバーに対する聞取調査を慎重に実施していきたい。
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