2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23402018
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
衛藤 幹子 法政大学, 法学部, 教授 (00277691)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ジェンダー / 民主主義 / 市民社会 / 国際比較 |
Research Abstract |
本研究ではこれまで現地調査を通して、市民社会における女性の参加行動と民主的代表性との連動性を関係づける理論的枠組みを明らかにしてきた。本年度は、この理論的枠組みを海外の研究者と議論し、その妥当性や有効性を検証する試みに取り組んだ。コペンハーゲンにある北欧アジア研究所とストックホルム大学政治学部の2か所で計3回の成果発表セミナーを開催した。わけても女性の政治代表に関する研究の国際的な中心地の一つであるストックホルム大学政治学部のDrude Dahlerup名誉教授が主催するQuota Projectは、ヨーロッパを中心に国際的なジェンダー政治研究のネットワークをもち、成果発表の場として極めて有用であった。後述するように、2回にわたってスウェーデン内外の研究者に当該研究の成果の一端を提示し、有意義なコメントを得ることができた。コペンハーゲンの北欧アジア研究所では、日本の民主主義という意欲的な課題で講演し、当該研究に新しい局面を開くことができた。 8月28日から9月2日まで北欧アジア研究所に滞在し、中国におけるジェンダー研究の動向調査(Prof. Dongchao Min)並びに同研究所との共同研究の可能性についての議論( Dr. Cecilia Milwarzt)を行なった。さらに、3月10日から12日にかけて台北市を訪問し、台湾における女性の政治的代表性の向上からみた政党と女性運動の関係について現地調査をした。女性運動からみた政党、政治との関係についてChang-Ling Haung教授(国立台湾大学)、政党の候補者選定と女性登用策について民進党台北支部院長、Chia-tien Hsu氏に聞き取りを行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
下記のように、コペンハーゲンとストックホルムにおいて研究成果を発表したが、本研究者が提示した理論枠組みへの関心は高く、国際的にも通用するアイデアであることを確認することができた。よって、研究は極めて順調に進んでいると評価することができる。 9月2日に開催された北欧アジア研究所主催のセミナーでは、「The Fukushima Nuclear Disaster and Democracy in Japan: An Attempt to Harmonizing Diverse Voices」という演題で、市民の多様な意見の集約をめぐる問題をテーマに講演した。出席者は約40名で、コメントや質問も活発であった。9月5日にストックホルム政治学部「Higher Research Seminar」にて最初の研究成果報告(演題「 Women and Politics in Japan: A Combined Analysis of Representation and Participation」を行なった。出席者10名の小規模なセミナーであったが、2人のコメンテーターから詳細なコメント、助言を得ることができた。この最初の報告会を踏まえた2回目の成果報告会は、2014年1月29日に公開セミナー(演題「Women and Politics in Japan: Combined Analysis of Presentation and Participation」)という形式で実施された。司会は、Dahlerup名誉教授、コメンテーターはMonique Leyenaar教授(Radbound University, Nijmegen, the Netherlands)、 Lena Wangerud教授(Gothenburg University, Sweden)、 Ludvig Beckman教授(Stockholm University)、Magnus Nermo准教授(Stockholm Univeisity)の4人であった。セミナーでは、Leyenaar教授が事前に渡しておいた報告書に基づいて詳細な質問とコメントを準備して臨んでくれたため、実りの多い議論を展開することができた。出席者は50名近くあり、会場からの質疑も活発であった。なお、2回目のセミナーで提出した論文はストックホルム大学出版局より出版された。
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Strategy for Future Research Activity |
国際学術雑誌への論文発表や国際学会での発表によって研究の完成を予定している。論文発表としては、Representation やDemocratizationといった国際学術誌を、また国際学会はInternational Political Science Association: World Congressなどを予定している。なお、これまでの本研究に関連して発表した論文と併せてモノグラフにまとめ、出版をめざす。
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Research Products
(2 results)