2013 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化と変貌する南アジアのマイクロファイナンス
Project/Area Number |
23402023
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊東 早苗 名古屋大学, 国際開発研究科, 教授 (80334994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 敏彦 大東文化大学, 国際関係学部, 准教授 (00407652)
岡本 真理子 日本福祉大学, 国際福祉開発学部, 教授 (50351078)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | マイクロファイナンス / インド / マイクロ保険 / SKS |
Research Abstract |
本研究の目的は、グローバル化の中で変容しつつある南アジアの農村で、マイクロファイナンスがどのような可能性と課題をもつかを検証することである。研究開始以来、ブータン、ネパール、スリランカ、バングラデシュ、インドで調査をしてきた。平成25年度は、インドおよびパキスタンで調査をする予定であったが、治安の悪化に鑑み、パキスタンでの調査は断念した。インドでは、マイクロファイナンス産業のグローバルな発展に呼応して、インドのマイクロファイナンス産業を牽引していたSKSマイクロファイナンスをアンドラプラデシュ州で調査した。SKSマイクロファイナンスは、2010年にボンベイ証券取引所で株式公開をして世界的な注目を集めたが、その直後に、債務者の相次ぐ自殺の要因が、その厳しい取り立て方法にあるとされ、国際的な論議を醸し出した。これを受けて、アンドラプラデシュ政府はマイクロファイナンス機関への規制を強化し、SKSマイクロファイナンスの活動は大きな危機を迎えた。今回の調査でわかったのは、この危機の余波が依然として続いており、グローバル産業としての成長を象徴するマイクロファイナンス機関の株式公開は、少なくともインドでは、大きな壁に直面しているという事実である。SKSマイクロファイナンスの調査の他、アンドラプラデシュ州では、SERP(貧困削減事業庁)が実施するマイクロ保険の実態についても調査した。また、3年間の南アジアでの調査結果を受け、コルカタにあるインド社会福祉ビジネスマネジメント研究所(Indian Institute of Social Welfare and Business Management)でセミナーを開催し、研究成果を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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