2011 Fiscal Year Annual Research Report
電波・赤外線観測による最も進化段階の早い星形成過程の観測的研究
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23403001
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Section | 海外学術 |
Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
河村 晶子 国立天文台, ALMA推進室, 研究員 (30377931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 宏昭 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (70444396)
大西 利和 大阪府立大学, 理学系研究科, 教授 (30314058)
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Keywords | 電波天文学 / 星間分子雲 / 星形成 / 近傍分子雲 |
Research Abstract |
宇宙の主要な構成要素である恒星は、星間空間中の低温高密度領域で星間物質が自己重力で収縮することにより形成される。星形成領域は、星間ダストと星間分子ガスが混在する星間物質の奥深くにあり、可視光では見通すことができない。高感度広域観測を得意とする、チリアタカマ高地に設置されたNANTEN2サブミリ波望遠鏡および、赤外線天文衛星Planck,Herschel衛星による赤外線-電波域の最新データを用いて、我々の銀河系円盤部に存在する星形成領域に対し、星間物質のさまざまな相について物理状態を調べる。そして、赤外線およびサブミリ波データから得られる進化段階の早い若い星の分布や性質を取得し、星形成活動開始時の星間物質の物理状態から、星形成の条件を調べることを目的としている。本年は、NANTEN2ミリ波サブミリ波望遠鏡による星間分子ガスの観測研究の推進のため、100GHz帯受信機システムを搭載した。またケーススタディとして、既存のなんてんによる100GHz帯の銀河系内分子雲の詳細な解析を行い、分子ガスと赤外線データから得られる星形成活動との比較を行っている。また、2009年に欧州によって打ち上げられたプランク衛星、ハーシェル赤外線望遠鏡による100ミクロンから500ミクロンでの、銀河面での遠赤外線広域探査が遂行中である。近傍分子雲内のダスト分布を調べ、原子、分子ガスとの比較を進めている。さらに、既存のあかり、スピッツァーによる点源カタログを合わせ若い進化段階にある星をカタログ化するため、プランク衛星、ハーシェル赤外線望遠鏡による若い進化段階にある星の調査を開始した。まず遠赤外線点源および点源カタログを作成している。また研究協力者とともに銀河系内近傍星形成領域に大使アタカマミリ波サブミリ波大型干渉計計画へ観測を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
NANTEN2によるミリ波、サブミリ波観測の準備は進展しているが、望遠鏡が設置されたチリ アタカマ高地の悪天候により観測自体の進捗が遅れている。一方既存のデータの解析および、赤外線天文衛星によるデータ処理は、協力研究者とともに進めちれ、一部のデータ公開が進み、分子、原子ガスと、星間ダストとの比較による論文も出版されている。
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Strategy for Future Research Activity |
チリ アタカマ高地の悪天候は、関係する各種プロジェクト、特に高周波数での観測に影響し、進捗が遅れる可能性が高い。そこで、ミリ波のデータによる大規模なサーベイによる分子雲カタログを充実させ、サブミリ波観測の領域を吟味、選択する。さらに、天候の影響を受けない、天文衛星のデータを十分活用する。
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Research Products
(20 results)