2012 Fiscal Year Annual Research Report
ロナクレーター湖底堆積物を用いたインド亜大陸気候変動の解明と火星環境への応用
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23403015
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
松井 孝典 千葉工業大学, 惑星探査研究センター, 所長 (80114643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 和久 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (10376543)
小松 吾郎 千葉工業大学, 惑星探査研究センター, 研究員 (30600853)
那須 浩郎 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教 (60390704)
関根 康人 東京大学, 新領域創成科学研究科, 講師 (60431897)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 惑星起源・進化 / 惑星探査 / 地球化学 / 環境変動 |
Research Abstract |
インド亜大陸デカン高原中央部の天体衝突クレーター(ロナクレーター)内に存在する,層厚数100メートルに達する湖底堆積物を連続採取し,衝突クレーターの緩和過程の解明,およびインド亜大陸の過去数万年~数十万年の古気候・古環境の高解像度復元を行う.惑星科学,地質学,古環境学などの各分野の専門家が密接に連携し,同一掘削試料を用いることで,①来年度NASAが打ち上げ予定の火星探査機の着陸地点候補となっている,火星のクレーター湖の形成メカニズムの理解のための比較研究,および②インド亜大陸全体での気候変化、インドモンスーンの汎大陸的影響の解明,という,惑星地質学・古環境学の両面で喫緊かつ極めて重要な課題に取り組むのが本研究の特徴である. 次年度には、初年度に行なった共同研究者であるインド国立地球物理研究所の研究員らと共にロナクレーターの調査結果の解析、および採取試料の分析を行なった。調査により、クレーターに注ぎ込む水を供給している地下の帯水層の存在を示唆する地質データを取得し、それを地形学的に解析することで、乾季と雨季での水の供給メカニズムを明らかにした。また、その知見を元に、火星上の湖底堆積物や水による浸食をうけたクレーターの、地形学的・地質学的解釈を行ない、太古の火星における水供給・循環プロセスを議論した。 また、表面に露出したイジェクタ層やクレーターリムから表面照射年代測定を行うことができる石英サンプルをもちかえり、分析を進めた。その結果、クレーターリムに比べて、イジェクタ層の方が古い表面照射年代を示した。このことは、イジェクタは非常に速く侵食されるという従来の説と相反する結果であり、物質的な証拠からクレーター形成後の侵食過程の時間スケールやそれらが起きる時期について新たな知見を得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(理由)クレーター内部および周辺の地質調査の結果から、クレーター形成後の水循環や侵食過程を当初の予定通り明らかにすることができた。今後は、クレーター内部の掘削を進めて試料の化学・地質分析を行なう予定であり、このための研究体制や結果が整ったといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
クレーター湖の音波探査およびコアリングを行う予定である。音波探査は湖面が最も高い雨季である6ー9月ごろを予定しており、コアリングは湖面の下がる秋―冬を予定している。それぞれの調査には、インド政府の許可が必要であるが、こちらも日本大使館などを通じて許可の申請を進めている。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article] Drainage systems of Lonar Crater, India: Contributions to Lonar Lake hydrology and crater degradation2014
Author(s)
Komatsu, G., Kumar, P.S., Goto, K., Sekine, Y., Giri, C., Matsui, T.
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Journal Title
Planetary and Space Science
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Formation and geomorphologic history of the Lunar impact crater deduced from in situ cosmogenic 10Be and 26Al2014
Author(s)
Nakamura, A., Yokoyama, Y., Sekine, Y., Goto, K., et al.
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Journal Title
Geochemistry, Geophysics, Geosystems
Volume: in press
Pages: in press
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] The drainage systems developing on the hydrological active impact crater, Lonar, India2013
Author(s)
Komatsu, G., Kumar, P.S., Goto,K., Sekine, Y. Giri, C. et al.
Organizer
44th Lunar and Planetary Science Conference
Place of Presentation
ヒューストン、米国
Year and Date
20130318-20130318
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[Presentation] The drainage systems developing on the hydrologically active impact crater, Lonar, India2012
Author(s)
Komatsu, G., Kumar, P.S., Goto,K., Sekine, Y. Giri, C. et al.
Organizer
3rd Conference on Terrestrial Mars Analogues
Place of Presentation
マラケッシュ、モロッコ
Year and Date
20121025-20121025
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