2012 Fiscal Year Annual Research Report
気候変動下のアジア大都市における貧困地域の脆弱性マネジメントに関する研究
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23404020
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Section | 海外学術 |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
城所 哲夫 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00282674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 健介 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (00376659)
加藤 孝明 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (30251375)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | アジア都市 / ぜい弱性 / インフォーマル市街地 / 気候変動 |
Research Abstract |
研究課題に対応して、次の研究を実施した。 (1)アジア各都市において拡大するインフォーマル市街地の課題の分析 対象国の都市化状況、計画制度、都市貧困地域形成動向、都市貧困地域改善政策、気候変動の観点からみた都市貧困地域の立地評価についての基礎的情報は各国の研究協力者の協力のもとで収集し、分析整理した。 (2)参加型調査によるぜい弱コミュニティ調査 インド(ムンバイ)、タイ(バンコク)、マニラ(フィリピン)、アチェ(インドネシア)においてぜい弱コミュニティに関する事例調査ならびに気候変動に対する都市戦略に関するを実施した。とくに、事例コミュニティの有する資源(コミュニティ組織能力、ソーシャルキャピタル、経済的能力、ヒューマンキャピタル、ベーシック・ヒューマン・インフラストラクチャー、等)についての調査を実施した。事例コミュニティにおいて、現地研究協力者の協力のもとで住民参加型調査を実施した。さらに、中国(天津市)の都市周辺農村コミュニティ、ダカール(セネガル)のインフォーマル市街地においてぜい弱コミュニティに関する調査を実施するとともに、比較事例として、韓国のまちづくり事例に関する資料収集をおこなった。結果として、インフォーマル市街地の再開発にともなう、ソーシャルキャピタルの弱体化があきらかとなり、とりわけ、都市レベルでの気候変動の緩和策、適応策を策定し実施していく空間ガバナンスの形成と、ぜい弱市街地におけるコミュニティ・ガバナンスの形成を連動させていく仕組みが重要であることが判明し、この点を最終年度の重点研究課題としていくこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画にそって調査が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も計画に沿って、事例都市における研究を進め、最終的なまとめを行う予定である。
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