2013 Fiscal Year Annual Research Report
インド洋海域世界における港市の空間的連関・伝播・融合・転成に関する研究
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23404026
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
山根 周 関西学院大学, 総合政策学部, 准教授 (40285242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深見 奈緒子 早稲田大学, イスラーム地域研究機構, 上級研究員 (70424223)
布野 修司 滋賀県立大学, 事務局, 教授 (50107538)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | インド洋海域世界 / 港市 / マレーシア / シンガポール / ブルネイ / マラッカ / ペナン |
Outline of Annual Research Achievements |
2013年度は、ベンガル湾海域世界から南シナ海海域世界の港市を対象とし、マレーシア、ブルネイ、シンガポール、香港、マカオにおいて調査を行った。 マレーシアでは、クチン、マラッカ、ペナンの調査を行い、華人、インド系移民、マレー系住民が、民族ごとの居住地を形成している実態が明らかになった。マラッカ、ペナンにおいては、施設分布、建築形態、コミュニティ分布等に関する悉皆調査をおこない、各コミュニティの住み分けや、都市施設の分布に関する詳細を明らかにできた。特にインド系については、インドでの出身地方によって居住地や施設分布が分かれていることを明らかにした。 ブルネイのバンダル・スリ・ブガワンでは、華人やインド系移民の定着が比較的少ない一方、マレー系住民の比率が高く、水上集落という特徴的な居住地を形成している実態を確認できた。シンガポールでは、華人、インド系、マレー系の他、アラブ系コミュニティの存在も確認でき、当初計画的に分散されたコミュニティごとの居住地が現在も継承されている実態を確認した。香港では、モスク、ヒンドゥー寺院、シク教寺院、パールシー(ゾロアスター教徒の一派)の墓地など、インド系移民のための宗教、コミュニティ施設が確認でき、ボンベイやグジャラート地方出身のパールシーが開港後間もない19世紀後半には香港に多数到来していたことが明らかになった。マカオでも、インドからパールシーやイスラム教徒の移住があり、ムスリム墓地の踏査からは、インド各地の出身者がマカオに渡って来ていたことが明らかになった。 2014年度は、マレーシアのペナンにおいて、コミュニティや商店業種の分布に関する悉皆調査を実施し、華人の会館、宗祠、廟などコミュニティ施設の分布の詳細や、華人、インド系、その他のコミュニティと商店業種との関連性について詳細な実態を明らかにすることができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)