2014 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯多島海域における大気降下物由来窒素負荷と海洋酸性化に対する炭素循環の応答
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23405002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮島 利宏 東京大学, 大気海洋研究所, 助教 (20311631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 敦 東京工業大学, 情報理工学(系)研究科, 助教 (00378001)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 海洋生態 / 環境変動 / 炭素循環 / 酸性雨 / サンゴ礁 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度において、フィリピン大学ボリナオ臨海実験所に設置していた実験設備が故障したため、予定していたサンゴ初期発生過程の海洋酸性化応答に関する実験を修理完了後の平成27年度に繰り下げて実施した。遅延していた実験は年度内に予定通り完了した。追加的な実験を現在も継続中で、最終的には平成28年6月までに終了して主要な実験設備を閉鎖する予定である(一部の設備は引き続きフィリピン側の研究協力者により活用される予定)。また、同様に機器の故障のため停滞していた降雨試料の水同位体比分析についても、修理完了後に分析を進めた。 研究成果発表の現状は以下のようになっている。事業期間前半に行われたフィリピン沿岸内湾域の観測活動のうち、ボリナオ海域に関する富栄養化状況の調査結果は既に論文として公表されたほか、閉鎖性水域の局所的酸性化現象に関する速報を2015年5月の学会で発表した。また沿岸海域での溶存無機炭素安定同位体比と有機物動態に関する研究成果を2016年5月の学会で発表予定であり、特にサンゴ礁海域に関する調査結果を現在論文にまとめている段階である。平成25年度に行われたルソン島東部沿岸域(黒潮源流域)での二酸化炭素分圧の広域分布にかかる観測調査(米国コロンビア大学の研究者との共同観測)の成果は、2016年5月の学会で発表するとともに、論文作成を進めている。平成25~26年度に実施した生物移植実験による環境変動応答の研究結果も論文のまとめ、近日中に投稿される予定である。また事業期間中を通してフィリピン国内の3箇所で実施された大気由来窒素降下物のモニタリングの結果についても中間経過を既に国際ワークショップで発表したが、最終的なデータを現在取りまとめているところである。平成27年度に行われた前述の実験の結果は、海外共同研究者が中心となって論文にまとめており、近日中に投稿予定である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Phosphorus as a driver of nitrogen limitation and sustained eutrophic conditions in Bolinao and Anda, Philippines, a mariculture-impacted tropical coastal area2016
Author(s)
Ferrera CM, Watanabe A, Miyajima T, San Diego-McGlone ML, Morimoto N, Umezawa Y, Herrera E, Tsuchiya T, Yoshikai M, Nadaoka K
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Journal Title
Marine Pollution Bulletin
Volume: in press
Pages: 1-12
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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