2011 Fiscal Year Annual Research Report
南日本・東南アジアの野生サトイモの民族植物学的・遺伝子学的緊急研究
Project/Area Number |
23405004
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Section | 海外学術 |
Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
P・J Matthaews 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 准教授 (70281590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 郁郎 千葉大学, 園芸学研究科, 准教授 (50207867)
田原 誠 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (50274014)
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Keywords | ethnobotany民族植物学 / taroサトイモ / ecology生態学 / Okinawa沖縄 / Philippinesフィリピン / Vietnamベトナム / Japan日本 / pigブタ |
Research Abstract |
南日本、東南アジアにおける野生サトイモ(Colocasia esuculenta)の民族植物学的調査(現地におけるサトイモの歴史・用途・管理について)を、沖縄(5月)・奄美大島と徳之島(9月)・ベトナム(10月)・フィリピン(11月)で行った。それぞれにおいて、遺伝子学的調査に必要となるサンプルの収集も行った。 ルソン島(フィリピン)での調査からは充分なデータが得られ、論文出版の準備段階に入った。 フィリピン・ヴェトナム・琉球諸島での野外調査で得られたサンプルの分析方法に関して討議中である。 ヴェトナムでの調査から、広範に分布する野生サトイモ(C.esuculenta)の存在を確認できたが、さらなる調査が不可欠である。 琉球諸島における野生サトイモの分布は散在的なものであったが、いくつかの地域では豊富に存在していた。日本における野生サトイモの広がりに関する歴史的な解釈のためには遺伝子の解析が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
いずれの野外調査でも新たな情報を得ることができ、またサンプルも十分に収集でき、今後の調査の基礎を構築することができた。また、平成23年度中に国立民族学博物館とベトナムの生態生物資源研究所(IEBR)との間でMoUを締結した。このことにより、今後の野外調査がより充実したものになると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の野外調査のために、平成24年度中に国立民族学博物館とフィリピンの国立博物館の間でMoUを締結する予定である。 平成23年度に得られた情報をもとに、ベトナムとフィリピンにおいてさらなる現地調査を実行する予定である。また、収集したサンプルからDNAを抽出し解析を始める。
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Research Products
(6 results)