2011 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアをもたない真核微生物群フォルニカータの多様性の解明
Project/Area Number |
23405013
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Section | 海外学術 |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
橋本 哲男 筑波大学, 生命環境系, 教授 (50208451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 祐司 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (50387958)
石田 健一郎 筑波大学, 生命環境系, 教授 (30282198)
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Keywords | ミトコンドリアをもたない真核微生物 / フォルニカータ / 多様性調査 / 嫌気環境 / 系統進化 |
Research Abstract |
真核生物の中には、嫌気適応によってミトコンドリア(mt)を二次的に失った生物群が多数存在し、系統樹上に散在している。これらの生物は退化(進化)型のmtと考えられるヒドロゲノソームやマイトソームなどのオルガネラをもっている。mtからこのようなオルガネラへの進化の変遷を辿ることは真核生物の細胞進化史を明らかにする上で重要であるが、それらの機能の詳細や普遍性・多様性に関する知見は極めて乏しい。本研究ではmtをもたないものだけから構成される真核微生物のグループであるフォルニカータ生物群に注目し、その多様性と系統進化を解明することによりmt関連オルガネラの進化史研究の基盤構築を行なう。そのため、これまでにフォルニカータが検出されていない国内外の嫌気水圏環境を調査し、環境DNA解析や嫌気・微好気培養により新たなフォルニカータ生物を多数見出し、それらをもとに系統分類・進化学的な解析を行う。 H23年度は、パラオパラオ共和国海水湖をはじめ、いくつかの嫌気環境における生物調査を実施し、カルペディエモナス様生物と考えられる新奇のフォルニカータ生物が単離された。また、多様な系統群に属する新奇嫌気微生物も得られている。とくに、自由生活性の嫌気アメーバが得られた点は興味深い。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度予定していたパラオ共和国海水湖をはじめ、いくつかの嫌気環境における生物調査を実施し、興味深い成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も予定通り野外調査、培養株樹立、環境DNA調査、新奇生物の系統的位置づけを並行して進めていく。とくにH24年度は、分担者の誰もが経験をしていないノルウェーのフィヨルドでゐ調査を実施するため、周到な準備をして取り組む必要がある。
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[Presentation] Molecular phylogeny of the amitochondriate lineage, Fornicata, based on multi-gene analysis (poster)2011
Author(s)
Komatsuzaki H, Takishita K, Kolisko M, Yabuki A, Roger AJ, Simpson AGB, Inagaki Y, Hashimoto T
Organizer
SMBE2011
Place of Presentation
京都大学,京都
Year and Date
20110726-20110730