2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規発光・蛍光技術ソースの探索を目指した発光生物調査
Project/Area Number |
23405015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Section | 海外学術 |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
近江谷 克裕 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 副研究部門長 (20223951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二橋 亮 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 研究員 (50549889)
三谷 恭雄 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 研究員 (10358103)
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Keywords | 発光生物 / ルシフェリン / ルシフェラーゼ / 遺伝子資源 |
Research Abstract |
新規発光・蛍光技術の確立、新規の生物発光・蛍光技術を創出するソース探索のため、世界各地の発光生物及びその共生微生物群を現地調査する。採取されたサンプルは、現地協力者の実験室にて遺伝子を抽出、或いは低分子化合物も抽出し、協力者の許諾のもと一部は現地の研究者に、一部は申請代表者の産総研に持ち帰り、知財確保、論文作成を目指す。本年度は、気候変動や現地協力者の状況に応じて4カ国(中国、ベルギー、フィジー、ブラジル)を中心に現地調査、研究打合せを行った。具体的には (1)平成23年6月下旬、研究代表者近江谷は中国雲南省昆明市で研究協力者の中国科学院昆明動物研究所のAndy Liang教授と打ち合わせを行い、同教授が発見した星虫の野外調査に関して平成24年6月下旬に行う事で調整を完了した。(2)平成24年8月上旬,共同研究者三谷はベルギーのルーベン大学Jerome Mallefet教授の実験室を訪問、発光クモヒトデの遺伝子の抽出作業を行い、同時にライブラリーの作成を行った。現在、ルシフェラーゼ遺伝子のクローニングを行っている。(3)平成23年12月、研究代表者近江谷、共同研究者二橋、研究協力者大場、三富氏らともにフィジー島を調査、南太平洋諸島では唯一フィジー島に生息するヒカリコメツキムシを採取、遺伝子抽出を行った。現在、三谷がライブラリーを作成し、ルシフェラーゼ遺伝子のクローニングに成功したことから今後、知財化、論文化を行う予定である。(4)平成24年3月に研究代表者近江谷はブラジルサンパウロ、国立サンクラロ大学Viviani教授を訪問、サンパウロ沿岸の海洋性発光生物に関して意見交換を行い、共同研究契約のもとサンパウロ周辺の発光生物を翌年度以降に調査することで合意した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定は4つの地域、8種の発光生物の野外調査、サンプル収集を目指していたが、初年度において、既に3つの地域(中国、ブラジル、ベルギー)での研究を開始できた。また、当初予定してはいなかったが、フィジー島にユニークな発光生物がおり、現地研究協力者のもと研究が開始できることが判明。現地調査した結果、サンプルも確保でき、発光関連遺伝子のクローニング開始、知財確保に向けた研究も開始できた。よって(1)とした。
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Strategy for Future Research Activity |
本年も引き続き3地域(中国、ブラジル、フィジー)を中心に発光甲虫、星虫、海洋性発光生物の野外調査、サンプル収集を行う。また、収集されたサンプルより遺伝子等を抽出し解析を進める。
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Research Products
(1 results)