2013 Fiscal Year Annual Research Report
南アジアにおける赤痢アメーバ症のゲノム疫学および免疫学的コホート研究
Project/Area Number |
23406009
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
濱野 真二郎 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (70294915)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 赤痢アメーバ / 新生児 / 乳児 / Entamoeba histolytica / Entamoeba moshkovskii / 南アジア / バングラディシュ |
Research Abstract |
世界の 5 歳未満児死亡数は 920 万人であり、その 20% は下痢性疾患に因る(UNICEF、2007年、世界子供白書)。赤痢アメーバ症は発展途上国における小児下痢症の主要原因であり、世界中の感染者人口はおよそ 5000 万人、同症で毎年 10 万人の命が失われている。しかしながら新生児・乳児における赤痢アメーバの感染状況は不明なままである。我々は赤痢アメーバ症が蔓延している地域、特にバングラデシュにおいて、国際的な共同研究を展開している。そして新生児・乳児における赤痢アメーバの感染状況を明らかにする目的で、ダッカにあるミルプールというスラム街において、新生児・乳児が居住する家庭を週2回訪問して対象児の健康状態をモニタし、毎月1回健常便を回収すると共に、下痢の場合にはその下痢便も回収してきた。本年度は回収した下痢便から DNA を抽出し、赤痢アメーバに特異的な DNA 配列を定量的に増幅し赤痢アメーバの検出を試みた。出生から2年の間におよそ8割の子供が Entamoeba histolytica に感染し、2割弱の子供は E. histolytica 感染を伴う下痢症を呈した。Entamoeba moshkovskii 感染を伴う下痢エピソードも 40 例以上認められ、新生児・乳児における下痢エピソードと E. moshkovskii 感染との相関が示された。以上の研究より、新生児・乳児は高頻度に赤痢アメーバに感染している実態が浮き彫りになった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Species-specific immunity induced by infection with Entamoeba histolytica and Entamoeba moshkovskii in mice.2013
Author(s)
Shimokawa, C., Culleton, R., Imai, T., Suzue, K., Hirai, M., Taniguchi, T., Kobayashi, S., Hisaeda, H., Hamano, S.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 8
Pages: e82025
DOI
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