2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23406022
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
中澤 秀介 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (20180268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
M・A Huffman 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (10335242)
カレトン リチャード 長崎大学, 熱帯医学研究所, 准教授 (10503782)
小林 繁男 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (40353685)
前野 芳正 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (70131191)
川合 覚 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (70275733)
湯本 貴和 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (70192804)
益田 岳 京都大学, 地球環境学堂, 特定研究員 (00455916)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 森林マラリア / サルマラリア / 森林植生・土地利用 / ヒトの行動 / 野生サルの行動 / 媒介蚊の行動 / マラリア伝播 / 学際的研究 |
Research Abstract |
ラオス・サバナケット周辺の森林調査の手法をカンフー地区にも展開した。衛星情報により土地利用と植生分布を作成し、植物生産性の高い地域から低い地域に範疇わけし、その範疇にそって地上調査を行い、土地利用や植物の分布を確認した。 住民の森林利用を昨年に引き続いて行う一方、カンフー地区に居住する少数民族の生活基盤を明らかにするため、マラリアに関連する伝統的治療薬の調査を実施した。少数民族の呪医とイボツヅラフジを採取し、成分分析を行い、パルマチンなどアルカロイドを検出した。これらの成分はマラリア原虫に特異的な薬効はないがインド大陸ではベーダにも記載され種々な目的で用いられた。農作物を荒らすために野生のサルは住民から追われる対象のため、野生サルは人間に対する警戒が非常に強く目視観察が困難なことが判った。さらに、野生サルの捕獲し麻酔し採血すると、後の調査継続が難しくなる。カメラトラップを設置して移動を確認し、カメラトラップの結果を検討してbio-loggingの実施を検討することになった。一方、マラリア罹患を糞便サンプルを用いて調べることにし、実験サルにPlasmodium knowlesiを感染させ、血液、尿、糞便サンプル内の原虫のDNAの消長を追跡した。 サルマラリア原虫は現行のPCRではサルマラリア原虫相互で、またP. vivaxに対して交叉反応が生じる。そのためにミトコンドリアのDNAを検出し、配列を確認して感染を決定しているが、検出の標準的な手法や方法を確立する必要が生じている。 原稿の蚊採取はヒト囮法を行っている。ヒト囮法は吸血にやって来る森林居住性Anopheles dirusを採取する手法としては最も効率がよいが、吸血後の休止など吸血-産卵―吸血に関連する一連の行動が明らかではない上、採集者に負担を強いるため継続可能とは考えられない。トラップ開発を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
④遅れている 理由 1 研究者が申請書の作成、報告書作成、学生募集、運営会議などに時間を割くために、調査研究の時間を作りださなければならない。。 2 人マラリア原虫、サルマラリア原虫の鑑別が予想以上に困難 3 糞便から検出が不安定。 4 人材の確保が難しい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の課題 原虫種の鑑別をする 蚊の採集法を確立(蚊のトラップの開発) 住民の生計調査 無症候性キャリヤーの免疫状態
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Research Products
(14 results)