2013 Fiscal Year Annual Research Report
「大洋州メラネシア島嶼における乳児のマラリア初感染と感染防御」の研究
Project/Area Number |
23406026
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Section | 海外学術 |
Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
谷畑 健生 国立保健医療科学院, 健康危機管理研究部, 主任研究官 (00283979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 明 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60169563)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 医療社会学 / 疫学・予防医学 / 寄生虫 / 応用人類学 / 自然共生システム / 接続可能システム / 文化人類学・民俗学 / 環境・衛生系薬学 |
Research Abstract |
アンバエ島酋長16人に経済発展とマラリア感染についての聞き取り調査を行った。アンバエ島ではマラリア感染、細菌性下痢が蔓延している。アンバエ島の16人の酋長が島の経済発展について、どのように考えているかを明らかするため聞き取りを平成25年7月に行った。 調査項目 1現在の生活で満足か,2最近1か月で現金収入はあるか,3最近1か月で現金収入はどんなものか,4最近1か月のうち現金収入で買ったもの,5最近一か月島内ではどちらが主体か(物々交換・金銭取引),6マラリアを撲滅したいか,7細菌性下痢を撲滅したいか,8自分の貯蓄を増やすことを望むか,9感染症対策は経済発展がつながるか,10経済発展で全島完全現金取引を望むか 調査結果と考察 1は、不満を持つ酋長を居なかった。自分の部落民および他の部落民の間での問題が発生するので、話し合いによる解決に時間がかかると答えた。2,3は、4人酋長が検診手伝い料を得た。他には現金収入はなかった。4は、日用消耗品を買った。質問5は物々交換が主体で有る。6は、マラリア撲滅は必要で有り、寝るときは蚊帳を張る。7は、酋長らは認識がなく、細菌性下痢は普通のことだと考えていた。下水処理の問題があり、細菌性下痢を無くすのは難しい。質問8は、貯蓄を殖やすことよりも、畑の面積・豚や牛などの畜産物を増やすことが重要であると酋長全員が答えた。9はマラリアに感染で労働力の逓減を招く。マラリア対策を行うことによって、労働力が増加し、資本主義的な経済発展は期待できる。しかし5にあるとおり、物々交換を継続することが前提としており、酋長たちは資本主義的な経済発展を望んでないことが分かった。10は9とほぼ同一な結果を得ていると考えて良い。アンバエ島は山地であり、舗装されていない。徒歩,四輪駆動車でないと部落にたどり着くことは不可能である。酋長たちの経済発展とマラリア撲滅の考えが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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