2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23500005
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中野 眞一 群馬大学, 理工学研究院, 教授 (30227855)
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Keywords | アルゴリズム / 平面グラフ / 符号 |
Research Abstract |
平面構造のコンパクトなデータ構造を新たに開発することが本研究の目的である。長方形をいくつかの長方形に分割したものを方形描画といい、VSLIフロアプラン等への応用がある。さまざまな方形描画のコンパクトな符号を設計した。最終年度は、これらの成果を3件の論文として学術雑誌に掲載することができた。まず、格子方形描画のコンパクトな符号を開発した。従来の符号が描画のグラフ構造のみを符号化したのに対し、この符号は各辺の長さを含めて符号化できる。また、点の次数に制限のない、一般の方形描画のグラフ構造のコンパクトな符号を開発した。従来の多くの符号が、描画中の各点の次数が3以下であることを仮定していたのに対し、この符号はそのような仮定を必要とせず、一般の方形描画を符号化できる。さらに、方形描画を一般化した、L字描画のグラフ構造のコンパクトな符号を開発した。水平線分と垂直線分のみからなる描画では、4角形は方形のみであり、5角形は存在せず、6角形はL字形のみとなる。長方形を、いくつかの長方形とL字形に分割したものをL字描画という。L字描画は方形描画を一般化したものである。L字描画のグラフ構造のコンパクトな符号を設計した。いずれの符号も符号化・複合化ともに線形時間しかかからないのできわめて高速である。すべての内面が三角形の平面グラフを極大平面グラフという。CGモデリング等に応用がある。これらのグラフ構造のコンパクトな符号についても研究を継続中である。
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