2013 Fiscal Year Annual Research Report
高階ナローイングにもとづくXML文書処理の検証技術
Project/Area Number |
23500021
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
鈴木 大郎 会津大学, コンピュータ理工学部, 上級准教授 (90272179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥居 哲 中部大学, 工学部, 准教授 (00283515)
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Keywords | ナローイング / XML / 正規表現 |
Research Abstract |
今年度は、XML検証のためのナローイングについて2通りの定式化を行い、そのうちの一つについて健全性と完全性を示すことができた。また、以前に提案したXML文書の型を与えるマッチングアルゴリズムの高速化のためのアルゴリズムの改善を行った。 ナローイングの一つ目の定式化は、文脈をもつヘッジ書換え系を使って、つねにXML文書全体に対してナローイングを行うようなものである。この書換え系は、XML Update Facilityでの変換を定式化するものなので外変数(extra variable)をもつが、昨年度までに検討していたものとは異なり、文脈を導入したことでナローイングはつねにXML文書全体に適用される。そのため、XML Update Facilityでナローイングにより導入された外変数に対応する位置に変換を行った場合でも対応するナローイング列を考えることができる。しかし、この方法では文脈単一化(context unification)による解の列挙が必要となる。先行研究を参考に解の列挙方法を検討したが、この方法では完全性を得ることはできなかった。 もう1つの定式化は、XML文書そのものを書換え対象とみなすのでなく、変数を含むXML文書に変換を行う関数を適用してヘッジのナローイングを行うことで、この関数による変換で望ましくない文書が得られるかどうかを判定するためのものである。このために、高階単一化で使われる前単一化(pre-unification)アルゴリズムを元に、検証の目的の上では十分と思われる制限をヘッジ書換え系とナローイングの対象となるヘッジに課すことで、ヘッジのナローイングのための計算系を作り、健全性と完全性を示した。また、前単一化の計算がつねに有限の探索空間をもつことを示した。このことから、ヘッジのナローイングが有限であれば、ナローイングの計算が有限の探索空間をもつ。
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Research Products
(2 results)