2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23500031
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
王 立華 独立行政法人情報通信研究機構, ネットワークセキュリティ研究所 セキュリティ基盤研究室, 専攻研究員 (00447228)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | IDベース暗号 / PRE / プロキシ暗号 / 位置情報認証 / 準同型暗号 / Threshold KEM / 耐量子攻撃 / 非可換暗号 |
Research Abstract |
課題1.ポスト量子暗号に関して、非可換代数構造下のCSP困難性に基づくElGamal、CSとDHIES方式を調査し、暗号を構築するとき望ましいCSP-DDH仮定、CSP-CDH仮定を満たす数学構造への課題を提起した。課題2.センサーネットワークやクラウド環境要請に応じる暗号に関して、下記の研究を行った:【機密度に応じた暗号】代理復号と代理再暗号の二つの機能付き、IND-CPA/CCAセキュアなプロキシ暗号方式を提案した。応用例として安全安心なデータ採集センサーネットワークが挙げられる。各センサーは、情報収集のリクエストに対し、機密度の低い情報と高い情報をそれぞれ暗号化して返信する。データ処理センターのプロキシサーバは収集されたデータの機密度に応じて、サーバメンテナンス時に、代用サーバにおいても処理できるように再暗号化処理や機密度の低い情報を扱う場合の事前復号処理など柔軟で対処できる。【位置情報認証】放送局から放送された電磁波を受信した場合、相関処理を利用して二点間の距離を高精度で算出できる既存研究があったが、受信信号が公知であると、受信系列を意図的にずらすことで位置情報を詐称できる。本研究では信頼できる第三者の受信系列に加法準同型技術で暗号化し、詐称攻撃を防ぐ位置情報認証方式を設計した。【Threshold KEM方式】KEM-DEMは効率的なHybrid暗号化メカニズムとして標準化された。Threshold KEM方式は分散環境において、秘密鍵の管理をする際に、安全性向上に役立つ。ただ既存のTKEM方式が、システム構築前に結託者を決める静的な結託攻撃しか考えていなかったため、安全性証明が不十分であった。本研究で合成数orderのペアリングに基づいてより強い動的な結託攻撃に対してもCCA安全であるThreshold TKEM方式を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題1ポスト量子暗号に関して、非可換代数構造上(Conjugacy Search Problem)CSPベース暗号について調査し、代数系および計算機科学基礎研究集会で、暗号を構築する際に望ましいCSP-DDH仮定、CSP-CDH仮定を満たす数学構造への課題を提起した。 課題2のセンサーネットワークやクラウド環境要請に応じる暗号に関して、階層的な機密度に応じた暗号、位置情報認証、Threshold KEM方式について研究を行った。 初年度にも関わらず、誌上論文1本、学会3本の論文を発表し、目標達成に向けて順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
論文調査と学会参加によって最新情報収集と研究交流や、メールベースと当面研究打ち合わせなど手段で当分野の研究協力者と共同研究によって、計画を遂行するように、引き続きクラウドコンピューティング環境における新しい暗号学プリミティブの研究と量子攻撃を抵抗する潜在力を持つ非交可換暗号方式の設計と分析を行う。 提案方式の実装に向け、研究顧問、助手、及び補助員との事前調整を行い、実験環境の整備を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度の研究成果は年度末に挙がったため、平成23年度は成果を社会へ発信するためのホームページを作成せず、当該研究費のうち約22万円を平成24年度に繰り越す。平成24年度170万円の申請額に合わせて、次年度が約192万円の使用見込み額があり、下記の計画通り遂行する予定である。【物品費】ホームページ作成用と実装用ソフトウェア(40万円);実験用計算機(20万円);実装用センサー(40万円);研究用図書など資料購入(5万円)【旅費】国内外研究打ち合わせ、学会参加ための旅費(55万円);【謝金等】ホームページ作成するため、研究補助員人件費や論文校閲ための謝金(20万円)【その他】学会参加費、通信費、成果発表するための別刷り代など(12万円)
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] 電波を使った位置情報認証2011
Author(s)
王 立華, 田中 秀磨, 市川 隆一, 岩間 司, 小山 泰弘
Organizer
第34回情報理論とその応用シンポジウム(SITA2011)
Place of Presentation
岩手県ホテル森の風鶯宿
Year and Date
2011年11月29日―12月2日