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2011 Fiscal Year Research-status Report

クラウド環境におけるメニーコア向け省電力仮想マシン・スケジューラ

Research Project

Project/Area Number 23500050
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

河野 健二  慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (90301118)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords仮想CPUスケジューリング / 仮想マシン / マイグレーション / 省電力
Research Abstract

本研究の目的はクラウド環境のための省電力化技術を確立することである.特に,多数のコアをひとつのチップに集積したマルチコア/メニーコアと呼ばれるCPU を対象とし,仮想マシン(Virtual Machine; VM) 技術を応用した省電力化技術を確立する.特に,仮想マシンマイグレーションによる大域的スケジューリングと,物理計算機上の仮想 CPU スケジューラによる局所的スケジューリングとを組み合わせた方式を実現する. 本年度はこれまでに蓄積してきた技術を発展させることを狙い,I/O インテンシブなワークロードに対しても効果的に省電力を行うための仮想 CPU スケジューラの設計を行った.これは CPU インテンシブなワークロードに対してのみ有効であった局所的スケジューリング方式を拡張したものである.I/O インテンシブなワークロードでは,CPU を持続して使用する時間が短いため,省電力効果の高い組み合わせを見つけることが難しい.本研究では,I/O 処理により一時的に CPU を手放した場合は,コアと VCPU との対応を維持しておき,省電力効果の高い組み合わせでの割り付けが高い確率で起こるように配慮している.現在,プロトタイプによる評価実験を進めている段階である. また,大域的スケジューリングに関してはクラウド環境内のネットワーク・トポロジを考慮した大域的スケジューリングの提案と実現を行った.この方式はネットワーク機器の省電力に対しても幅を広げ,ネットワーク機器の省電力効果が高まるように効果的に仮想マシンの配置を決める.この提案に関してはすでに国際会議に論文を執筆し,すでに採録となっている.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

おおむね順調に進展しているといってよい.局所的スケジューリング方式に関しては,まだスケジューリング方式そのものがしっかりと固まる段階までは進んでいないという点で若干遅れ気味であるが,その一方で,大域的スケジューリング方式に関しては,すでに実装・評価まで進み国際会議に採録されており,予想以上の進展をみせることができた.したがって両者を勘案するとおおむね順調に進展しているといってよい. 局所的スケジューリング方式に関しても,基本的なアイデアを実装したプロトタイプの実装は完了しており,当初のアイデアでは期待したほどの省電力効果が出ていない原因についてもある程度分析が進んでいる.そのため基本となるアルゴリズムを修正・発展させた上で,より効果的にアルゴリズムを開発することはそう難しくないと考えている.

Strategy for Future Research Activity

局所的スケジューリング方式に関しては,今年度の研究・開発の経験を踏まえ,基本アルゴリズムの見直し,修正,発展を行っていく.現在,基本アルゴリズムでは期待したような省電力効果が得られない理由について,ある程度まで分析が進んでおり,その対策を講じることはそれほど難しくなく,来年度中に十分な対策を講じることができると考えている. 大域的スケジューリング方式に関しては,今年度の研究成果のさらなる発展を予定している.今年度の研究成果では,クラウド環境内のネットワーク・トポロジに関して,ある程度の仮定を置いた上でのものであった.そこで,この仮定条件をできる限り取り払った状況で同等の省電力効果が得られる方式について開発を行う.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

局所的スケジューリング方式,大域的スケジューリング方式の双方に関して,次年度の早い段階でプロトタイプ・システムが本格的に稼働できる状況になると期待している.そのため,主に評価実験のための環境整備および実験データの保管・管理・分析のために必要となる諸機材,ソフトウェア等の購入に研究費を利用する予定である. 「次年度使用額」は 4 万円弱程度である.これは 3 月頭の海外出張旅費の正確な金額を事前に見積もることが難しかったため生じた残金である.年度末の段階で実験用機材の買い増しをしたいと考えたものの,この金額では購入不可能であったため,次年度に繰り越し,次年度の予算に合算して使用した方が研究費の有効活用につながると考えた.

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Honeyguide: A VM Migration-aware Network Topology for Saving Energy Consumption in Data Center Networks2012

    • Author(s)
      Hiroki Shirayanagi, Hiroshi Yamada, and Kenji Kono
    • Journal Title

      IEEE Symposium on Computers and Communication

      Volume: none Pages: To appear

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ネットワークトポロジを考慮した仮想マシンの移送によるデータセンタの省電力化手法2011

    • Author(s)
      白柳広樹, 山田浩史, 吉田哲也, 河野健二
    • Organizer
      情報処理学会 システムソフトウェアとオペレーティングシステム研究会報告(2011-OS-117)
    • Place of Presentation
      沖縄
    • Year and Date
      2011年4月14日
  • [Presentation] クラウド環境における電力価格を考慮したリクエスト分散手法2011

    • Author(s)
      坂本 卓巳, 堀江 光, 山田 浩史, 河野 健二
    • Organizer
      情報処理学会 第 23 回 コンピュータシステム・シンポジウム (ComSys 2011) (ポスター・デモセッション)
    • Place of Presentation
      京都
    • Year and Date
      2011年11月30日
  • [Presentation] ネットワーク機器の消費電力を削減する仮想マシン移送を考慮したネットワークトポロジ2011

    • Author(s)
      白柳 広樹, 山田 浩史, 河野 健二
    • Organizer
      情報処理学会 第 23 回 コンピュータシステム・シンポジウム (ComSys 2011) (ポスター・デモセッション)
    • Place of Presentation
      京都
    • Year and Date
      2011年11月30日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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