2011 Fiscal Year Research-status Report
グラフ構造を対象としたデータ統合問題解決のための文脈を保存する融合変換の開発
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23500055
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
加藤 弘之 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 助教 (10321580)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | グラフ問合せ |
Research Abstract |
グラフ問合せ言語UnQLを拡張し,構造に関する副作用を扱えるようにするための,様々な調査を行った.具体的には,根付きのグラフ構造を対象とし,逆向きエッジやサイクルを表現するための特別なエッジの存在価値について,調査を行った.そのために,データの静的構造とデータを操作するための代数構造が別のものとして設計することを目指した.これは,XPathの設計が,静的には木構造であるがデータを操作する代数構造はグラフを表現しているからである.具体的には,元来順序が定義されていないUnQLが対象とするグラフに順序を導入し,構造再帰を最小限の修正として集合和を連結に,単位元を空集合から空リストにしたもとで,計算の意味を与えた.その結果,ストリーミングデータを表現可能となったが,その一方でオートマトンのε遷移に相当する,εエッジを全て削除することができないことが判明した.また,この拡張によって,文書の目次を作成するような,入力の順序を保持する変換は記述できるが,入力順序を条件とした変換や,順序を変更するような順序に関する副作用は記述できないことも判明した.対象としているグラフ問合せ言語は,双模倣を用いて等価性を定義しており,等価なグラフの演算結果は等価なものになるという,双模倣不変という重要な性質を満たしているが,構造再帰の記述能力を増大させると,双模倣不変を維持することが非常に難しくなってしまうことも判明した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
グラフ問合せの調査をして,対象となる問合せ言語の候補をしぼりこんだので,おおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,順序や合流,サイクルに関する副作用が対象言語で記述できるように拡張する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の予定通り,ノートPCの購入と国内外旅費,学術雑誌掲載費に使用する予定である.
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Research Products
(13 results)
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[Presentation] Marker-directed Optimization of UnCAL Graph Transformations2011
Author(s)
Soichiro Hidaka, Zhenjiang Hu, Kazuhiro Inaba, Hiroyuki Kato, Kazutaka Matsuda, Keisuke Nakano and Isao Sasano
Organizer
21st International Symposium on Logic-Based Program Synthesis and Transformation (LOPSTR 2011) (also accepted as formal proceedings paper as LNCS vol. 7225)
Place of Presentation
University of Southern Denmark, Odense, Denmark
Year and Date
2011年7月19日
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