2013 Fiscal Year Annual Research Report
動的再構成による自律制御システムのための開発プラットフォーム
Project/Area Number |
23500070
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
泉 知論 立命館大学, 理工学部, 准教授 (30303887)
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Keywords | 動的再構成 / 画像認識 / 推論 / 高位合成 |
Research Abstract |
昨年度まで研究開発を進めてきたI.動的再構成を活用するシステムプラットフォームの①モジュール間通信機構と②再構成制御用プロセッサ、II.自律制御機構の高位合成によるハードウェア化の③画像認識アルゴリズムのハードウェア化の基礎検討と④推論アルゴリズムのハードウェア化の基礎検討、について、さらに研究開発をすすめた。 ①について、開発済みの通信機構を用いて、ラインバッファ、中央値フィルタ、平均値フィルタ、ラプラシアンフィルタを含む画像処理システムを設計した。仮想カメラモジュール(画像データ生成と疑似ノイズ付加)を作成し、動作検証を行った。 ②について、開発済みのプロセッサに再構成制御ポートと不揮発メモリを追加し、プロセッサによる動的再構成制御を設計した。設計したシステムは比較的小規模なFPGAに十分小さな規模(622Slice,全体の12%程度)で実現できた。 ③について、画像認識のためのSIFT特徴量計算を取り上げ、ソフト・ハード分割とハード部分の高位合成向け構成法を検討した。精度を十分に保ったまま、素直な設計に対して約1/66程度の規模で、一般的な画像サイズでも10fps程度の十分な処理能力となる。さらに、高位合成技術を用い、動画像中の光点を追跡するハードウェアを設計した。 ④については、自律制御の高度化に向けて、人工知能アルゴリズムのハードウェア設計のケーススタディを進めた。ここでは、ゲームにおける min-max 推論アルゴリズムをとりあげ試行した。高位合成の利点を活かし、人間の知恵・定石の記述と、先を読む推論機構の並列化を両立させることができた。 総論として、課題テーマの基盤となる各要素技術について、研究開発を進め、実現性を確認することができた。一方で、反省点として、これら技術を統合しての実機動作には至っていない。実開発力の強化と実証が今後の課題として残される。
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