2011 Fiscal Year Research-status Report
時空間解析に基づくセキュアネットワーキング基盤の研究
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23500084
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 直久 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80335083)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | コンピュータネットワーク / ファイアウォール / ネットワーク診断 / ネットワーク監視 / 侵入検知システム |
Research Abstract |
従来,ファイアウォールシステム,侵入検知システム,侵入防御システムなどセキュリティ関連ツールでは,ネットワークのセキュリティを維持するため,一連の動作手順をルールとして設定してネットワークを制御,監視,診断する.これらのルールは一般に計算機プログラムと同様に逐次的に解釈実行されるため,ネットワーク管理者は,ツールの動作手順を詳細に追いかけて,その妥当性を検証しなければならない.ネットワークの規模が大きくなり複雑化するに従い,これらの作業も複雑になる.また,多数の管理者の共同作業となるため,複数の装置での設定の矛盾や設定のもれが生じる場合がある.さらに,パケットモニタなどのネットワーク監視ツールにより得られる大量のパケットを分析して,ネットワークに対する攻撃を究明したり,その対策をセキュリティ関連ルールに反映させるなどの作業が必要になることがある.このような問題を解決するため,本研究では,これらのセキュリティ関連ツール群を有機的に結合するセキュアネットワーキング基盤の実現を目指している.本年度は,この基盤の要素技術として,主に以下の研究に取り組んだ.1)フィルタ間のトポロジー関係に基づきファイアウォールポリシーを解析・診断する方式,2)時限付きフィルタを有するファイアウォールポリシーの解析手法,3)制約充足問題(CSP)ソルバーを用いたファイアウォールポリシーとセキュリティポリシーの検証方式,4)ネットワーク監視分析用のフロー記述言語,5)一覧性と視認性の高いフォーカス+グルー+コンテキスト型マップによるネットワーク監視結果の可視化.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度は,各研究を以下のように進捗させて,査読有り論文3編,全国大会発表論文3編の成果を得た.1)フィルタ間のトポロジー関係に基づきファイアウォールポリシーを解析・診断するための新たな方法論を提案し,プロトタイプを用いた評価実験により従来手法と比較評価した,2)時限付きフィルタを有するファイアウォールポリシーの解析手法を提案し論文化した,3)制約充足問題(CSP)ソルバーをファイアウォールポリシーとセキュリティポリシーの検証へ適用する方式を検討し,国際会議論文としてまとめた,4)ネットワーク監視において注目するフロー集合を宣言的に記述する言語,および,フロー検出・可視化システムを設計開発した,5)フォーカス+グルー+コンテキスト型マップに関する研究を進め,ネットワーク監視により得られる大量の分析結果の可視化への適用について検討した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に推進した研究を継続・発展させ,以下の研究に取り組む.1)トポロジー関係に基づくファイアウォールポリシーの解析・診断方式の効率化,および,適用範囲の拡大を図る,2)CSPソルバーを用いたファイアウォールポリシーとセキュリティポリシーの検証方式の実現及び評価を進める,3)侵入検知システムに対するフィルタの空間的解析技術の適用について検討を進める,4)ネットワーク監視分析手法および可視化手法に関する検討を進め,実験システムを構築する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ネットワークの監視分析実験システムの構築及び評価実験を行うために必要なPC及びネットワーク用消耗品経費に60万円あてる.これらは実証的研究を進める上で必要不可欠な経費である.研究代表者,および,現在研究代表者の指導下にある学生の外国旅費に,90万円,国内旅費に毎年24万円をあてる.また,外国語論文の校閲に8万円,研究成果投稿料に8万円をあてる.これらの経費は,本研究の成果を国内外に発信するとともに,国内外の研究者との交流により本研究を発展させるために必要不可欠な経費である.
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Research Products
(6 results)