2013 Fiscal Year Annual Research Report
脳機能計測と生体計測の情報統合による多視点裸眼3DTVのユーザ体感品質測定
Project/Area Number |
23500115
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
堀田 裕弘 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (80209303)
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Keywords | マルチメディア / 脳機能計測 / 生体情報 / 画質評価 / NIRS / 脳波 / 表情筋 |
Research Abstract |
8視点裸眼レンチキュラレンズ方式における3DCG画像の主観評価実験を行い,結果を統計的に考察した.実験結果から,静止画像と動画像,8 視点と2 視点,動きが激しいか穏やかであるかによって結果が分かれた.また,3DCG の動画像ではパラメータを少し変化させるだけで,視聴するのに大きく影響が出た.クラスター分析での評定者の比較では「エキスパート」と「一般」の評定者により分類することができた. 画質評価で主に用いられるアンケートによる主観評価実験に代わる手法として,生体情報NIRS(Near-infrared spectroscopy)によって得られる脳血行動態について着目し,動画像を観察した被験者の脳血行動態が,その呈示された動画像の画質と関連性が見受けられるかの検証を行った.その結果,無圧縮動画像とQP26 動画像には,主観評価も脳血行動態もあまり差が見られなかった.一方,無圧縮動画像とQP44 動画像には有意な差があり,主観評価においても点数が低かった.以上のことから,画質が劣化するとoxy-Hb は上昇を見せ,動画像の品質の違いが与える主観品質と脳血行動態には関連性があり,その活動には有意差が示された. 表情筋の筋電図を用いた静止画像の画質評価に関する研究を行った.符号化劣化の知覚による表情筋の変化を測定する実験を行い,画像の画質が変化した場合,目の周囲の筋肉において筋活動の増加が観察され,筋活動から画質の変化を推定可能なことを示した.提示画像を印象の強いものとし実験を行った結果,画像から受ける印象による表情の変化が大きく,画質による表情筋の筋電図の変化を測定できなかったが,表情の左側優位の傾向や快・不快の感情は測定することが可能であった.
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Research Products
(7 results)