2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23500117
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
大渕 竜太郎 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (80313782)
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Keywords | マルチメディア検索 / 3次元形状モデル / コンピュータグラフィックス / 3次元形状モデリング / パターン認識 |
Research Abstract |
本研究では,3次元モデルをその部分を検索要求として検索する手法の開発を目指す.H24年度の成果の概要は以下の通りである. 1. 部分形状特徴:3次元モデルの部分から形状特徴を抽出する手法を2件開発した.一方は3次元モデルの面上の多様体距離でパラメタ化した近傍の形状特徴,他方は3次元ユークリッド距離でパラメタ化した近傍の形状特徴である.全体を比較する検索で評価した結果一定の性能を得たが,部分検索としての評価はまだである.また,部分による検索に用いるためには計算速度が十分でないため改善が必要である.2件の査読付き国際学会論文として発表した. 2. 3次元モデルの教師付き分割手法:3次元モデルの部分による検索を行うためには,3次元モデルの一部分を指定した検索要求を手軽にかつ正確に作る必要がある.そこで,人が3次元ペイントに類似するインタフェースで与えた教示を元に,3次元局所幾何特徴と面の接続性に対し学習アルゴリズムを適用し,与えられた3次元モデルから指定した分割(セグメンテーション)し切り出すアルゴリズムを開発した.本アルゴリズムの特徴は,局所形状を考慮し,大まかな教示を元に適切な分割を生成する点にある.本アルゴリズムは以下3のベンチマーク作成にも利用した.本成果は1件の査読付き国際学会論文として発表した. 3. 3次元モデル部分検索評価用ベンチマークデータベース:3次元モデルの部分検索を数値的に評価するためのベンチマークデータベースは存在しなかったため,これを作成した.まだ小規模なデータベースであるが,部分検索アルゴリズムの性能評価を行えるようになった. 4. 局所特徴の高速な比較手法:部分から抽出した大量の局所特徴を効率よく比較する手法については,いくつか試みたものの,大きな進展を見なかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で当初設定したサブゴールは以下の3つである. 1. 局所形状特徴抽出手法:3Dモデルから直接,3次元特徴を抽出する手法,については,3次元モデルから直接抽出する特徴を複数提案した. ただ,対象となる3次元形状の種類によってはまだまだ幾何形状の弁別性が不十分であり,また,抽出に要する時間が長い.これらについて改善が必要である.2. 局所特徴対の効率的比較手法:局所特徴(単体)の対を効率よく比較する手法について,多様体学習による次元削減などを試み,検索精度の向上と一定の計算量削減は達成した.しかし,3次元モデルの一部分を,複数のスケールで,多数の3次元モデルからなるデータベースの中から検索するとなると特徴数が大変大きく,現在の高速化ではまだ不十分である.3. 局所特徴集合対の比較手法:局所特徴の類似部分集合のマッチングを行う手法において,現在のところ,まだあまり成果が得られていない.未経験で,おそらく最も困難なゴールである. 後から追加設定したサブゴールは以下の2つである. 4. 3次元モデル部分の半自動分割手法:3次元モデルの一部を検索者の意図に基づいて分割し切り出して検索要求とする手法,および,5. 部分検索性能評価ベンチマーク:部分による3次元モデル検索の性能評価を行うためのベンチマークデータベース,については一定の成果が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
局所特徴そのものと,抽出された多量の局所特徴の比較手法,部分検索要求作成手法,評価用ベンチマーク,の3点について,さらに研究を進める. 局所特徴については,幾何形状の相違に対する弁別性の向上に加えて,抽出の高速化が重要である.また,大きさのスケール,回転や平行移動等の幾何変換に対する不変性も重要である.これらの要求をすべて満たす3次元形状特徴の実現に向けて研究を進める.方針としては,マルチコアやGPUを使った高速化を試みる予定である. 高速かつ高精度な局所特徴比較方法については,コンパクトな2値符号へのハッシングの後にハミング距離で比較する手法,さらに,これに教師無しあるいは教師ありの特徴次元削減を組み合わせた手法,等を検討の予定である.ただ,コンパクトな2値符号へのハッシングによる手法は,高速化は達成されるものの検索の精度が落ちる.これを教師無しあるいは教師ありの次元削減を用いることにより検索精度低下の抑制,さらには検索精度の向上を狙う.局所特徴集合対の比較手法については,残念ながら,今までのところあまり成果が得られていない.しかし,より高速かつ高精度な局所特徴比較方法の確立が最優先と考える. 検索要求としての部分3次元モデルを作成するためのツールについて,アルゴリズムを改善し,規模の大きな3次元モデルが処理できるようにする予定である. 局所特徴による3次元モデル検索の研究の進展には,その性能評価に不可欠なベンチマークデータベースの充実が必要である.現在はまだ研究者コミュニティで共有されるベンチマークが無い.我々は,H24年度に作成したベンチマークの規模を拡大するとともに,検索の種類などの充実を図り,研究者コミュニティへの公開を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし.
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] A comparison of methods for non-rigid 3D shape retrieval2013
Author(s)
Zhouhui Lian, Afzal Godil, Benjamin Bustos, Mohamed Daoudi, Jeroen Hermans, Shun Kawamura, Yukinori Kurita, Guillaume Lavoué, Hien Van Nguyen, Ryutarou Ohbuchi, Yuki Ohkita, Yuya Ohishi, Fatih Porikli, Martin Reuter, Ivan Sipiran, Dirk Smeets, Paul Suetens, Hedi Tabia, Dirk Vandermeulen
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Journal Title
Pattern Recognition
Volume: Volume 46
DOI
Peer Reviewed
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