2012 Fiscal Year Research-status Report
ハイブリッド車等の静音性対策における空間音響と聴覚心理の適用
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23500136
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
金子 格 東京工芸大学, 工学部, 准教授 (70386902)
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Keywords | 空間音響 / EV / HEV / 走行音 / 定位 / 主観試聴試験 |
Research Abstract |
本年度は、当初計画より高性能な、ポータブルの録音装置と組み合わせて屋外で機動的に録音できるシステムを構築した。当初Bフォーマットマイク2本を購入予定だったが、し動作を確認した。当初計画より安価でかつ軽量で高性能な機種(Sound Field ST-450)が入手可能となり、機種を切り替えた。このメリットを生かし、マイクロホン数を倍にし、より広いエリアの空間音響信号を収録できるシステムに設計を変更した。 合わせて報知音の定位の主観評価に関する予備実験も進めた。これらの成果は下記で発表済である。 金子他「EV/HEVの報知音を想定した漸増刺激音の定位の主観評価 (応用音響)」電子情報通信学会技術研究報告 : 信学技報 またISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11でも3D Audio標準化が活発化しているが、これについても情報収集を行った。現在3D Audioは次世代4k, 8k放送のオーディオとしても注目されており、試聴試験が大きな課題となっている。本研究の成果が活用できる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定より進んでいる部分と遅れている部分がある。サイン音のデザインについては本学芸術学部の学生の協力が得られた。実験装置についても当初より高性能なシステムを構築することができた。また今後の研究方法についての検討も進み、音響学会春の大会において発表を行った。定位の主観評価方法についても予定より進んでいる。 分析方法についてはだいたい予定通りに進んでいる。実際の走行音収録と実際の分析、およびその結果報告については、録音システムの構築を先行した結果、多少遅れており、その結果成果発表もやや遅れている。 以上、達成度において明暗まちまちであるが総合すればおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
録音システムが完成したので、本年は遅れていたサンプル音の収録と、再生、試聴実験を進める。自動車走行音単独の録音では風、雨が障害となる。一方環境音として風、雨自体の録音も実施する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度購入を進めていた設備の納品が次年度にずれたため、本年度に含める。 これで設備についてはほぼ完成したので、次年度の研究費は対外発表を中心に使用する。
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Research Products
(5 results)